会長 若林恭英(わかばやし・きょうえい)
シャンティ国際ボランティア会(SVA)もお陰さまで31年目を迎えました。昨年は、東日本大震災で世界中より支援の手がさしのべられ、今後どのように復興するのか注目されています。自然災害は、過去に幾度となく発生し、その度に先人は乗り越えてきました。只、原発事故は、今後の社会のあり方に重い課題を投げかけています。しかし、歳月はかかるでしょうが、必ずや克服してゆけると信じています。
東北各地の復興へ向けた取り組みは、その初めに、それぞれの地域に伝わる伝統文化(祭・芸能等)を行うことから始まっているのを見るにつけ、30余年前にカンボジア難民キャンプでSVAの先達がクメールの陶器作りや、太鼓作りなどの伝統文化継承を難民の人たちと共に取り組み、そこから希望を見出していったことと重なります。SVAの歩んできた教育・文化支援という視点は、日本に今こそ必要だと改めて気づかされます。
この度の大災害は、現代社会のあり方に再考を促していると感じている人は多いのではないでしょうか。こうした時だからこそ、安心して暮らせる社会を創造してゆくことが、犠牲になられた方々への追悼となるのでしょう。そのためには、身近な社会のあり方に“なぜ”という問いを発することから始まるのだと思います。このなぜを繰り返してゆくと世界につながってゆくことに気付かれると思います。
国連ミレニアム開発目標(MDGs)に、「極度の貧困と飢餓の撲滅、他」は国際社会の大きな課題とされています。そのために我々にできることは何か、なぜという問いを重ねることは、行動につながる原動力です。こうした皆さんの気持ちをつないでSVAは、国内外の困難な立場にある人々に寄り添ってゆきます。
新しい年にあたり、「共に学び、共に生きる」という理念を踏まえ、支えあえるシャンティ(平和)な社会構築を目指し、皆さまと共にこれからも歩んで行きたいとスタッフ一同決意を新たにしています。