「苗木を育てて、植林するまではそんなに難しくない。問題は、植えた木が本当に根付くまでの3年間が問題」。イートンさんは、見渡す限りの平原と乾いた田圃を見ながらため息をついた。
イートンさんは、現在、SVAのカンボジアの副所長。これまで高校の教師、教員養成学校の教師、カンボジア文化省、宗教省でも責任ある立場で働いたことがある。カンボジアを代表する知識人の一人。特に、カンボジアの歴史、言語学、仏教、仏教美術の知識と研究ではカンボジアの中でも第一人者の一人。ポルポト時代は、知識人であれながら高校では農業も教えていたことからその農業の知識と技術を生かして奇跡的に生き延びたという。
そのイートンさんが今、一番、力を入れているのは、生まれ故郷、ベトナム国境のカンボジアの中でも最貧困県の一つのスバイリエン県の農村での寺院と僧侶を中心とした住民参加による植林。