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国際交流・研修

NGO海外研修プログラム参加者レポート(山室さん)


清泉女子大学大学院地球市民学専攻 山室仁子
研修先:カンボジア事務所
研修期間:2006年8月21日?9月15日

1、研修中のスケジュール
第一週目:プノンペン(事務所)、コンポントム(学校建設事業・調印式/ベースライン調査)
第二週目:プノンペン(事務所、スラム、他NGO訪問)
第三週目:プノンペン(事務所、他NGO訪問)、シェムリアップ(観光地開発、他NGO訪問)
第四週目:バンテミンチェイ(図書館事業・ワークショップ/移動図書館、地雷原)

2、研修中に学んだこと・感じたこと SVAカンボジア事務所 絵本の翻訳作業の手伝いでは、子どもに伝わりやすくするにはどうすればいいかと考えたり、絵本らしさを文章に出す工夫を心がけたが、言葉のニュアンスや文章構成や物語の流れを汲むのが難しかった。これには自身の語学能力の問題のほかに、絵本がこどもに与える意味を考えさせられた。自身の調査の方に費やした時間の方が多く、沢山翻訳することができなかった。 事務所の雰囲気が良く、また多くのスタッフの方々は戦争経験があり、教育の重要性を理解し、高い意欲と誇りを持って仕事をしていた。また朝ミーティングが功を奏しているのか、スタッフの方に質問をしやすい雰囲気だった。 また、NGOの活動が実際どのよう行われているのか、どのように活動に取り組んでいるのかが多少なりとも掴めた。 コンポントム 八木沢所長と共に建設を始めるにあたって学校支援委員会との合意書交換を行うために2つの小学校を訪ねたが、「参加型」という面から見ると、ひとつはとても住民の意欲が高く、「花壇や校庭をつくりたい」「子どもにとって行きやすい場所にしたい」「徐々に全6学年の学校にしたい」という建設後のプランも持っていて、また、所長の言葉に共鳴しSVAへの心からの感謝を表す高齢者もいて、快いスタートが切れたと感じた。 もう一つの小学校では、子どもの教育に対する意欲はあるものの地域全体に「参加型」に対する理解が欠けていて、今一度コミュニティのなかで話し合いをするために同意書は一時保留することになり、このことから発展と支援の意味を考えさせられた。また州教育局・郡教育局の局長の方々と会食する機会もあり、教育に対する熱意やより良い教育に向かうためのプランなどを伺うことができた。 このことから一つ目の小学校のように校長、教員、子ども、コミュニティリーダー、住民、郡教育長・州教育長のどのレベルの人もそれぞれ意欲が高く、一部の人だけでなく教育に関わるすべてのレベルの人の意欲が高いことがより良い教育・発展に向かうのだと感じた。また、支援をする前から住民らの意欲の高いことは新たな発見で、その意欲をどのように形にしていくか、それをNGOがどのようにサポートしていくのかが自身の研究テーマの重要な部分と重なった。 ベースライン調査で訪れた際には、援助のにおいのしない地域・学校へ行き、奥地の生活環境や道路の状況、他方で学校関係者や住民の前向きな姿勢や表情を見て「貧困」とは具体的にどういうことかを考えさせられた。 また、現地スタッフの方の仕事の様子を見ることができ、自身の興味である支援のプロセスを辿ることができた。 スラム(ブディングスラム) 都市化が進み富裕層・中間層が目立つ街中を日々見ていたが、格差が広がるプノンペンを改めて実感した。半年前に訪れたバサックスラムは郊外のほうへ移転されており、貧困者が生活しにくくなる悪循環の実態があった。何をもって開発・発展というのかという問題と、お金になることのみを優先する政府の体質の問題が浮き出ているように感じた。 シェムリアップ 3年前に訪れた時とは人の数も違い、観光地化が進んでおり、開発と環境が経済活動によって変化していることを学んだ。 また、アンコール・ワット遺跡を政府が企業に売ったという事実や、海外のNGOがカンボジア国内に多いことから、外からの支配が可能な政府の虚弱性を感じた。 バンテミンチェイ 図書館事業のワークショップでは、州教育局の意欲や協力が大きく、図書館活動を受け継ぎ教育局自身の手で行えるまでになったことから、点から面へ派生していく支援の要素として、やはり行政への働きかけと信頼関係作りが不可欠であり、パートナーシップの重要性を学んだ。 子ども一人ひとりを見る必要性もありながら、図書館、しいては学校に通いやすくするべく工夫を凝らし、さらには利用記録に基づく図書館の改善や管理をする様子を聞き、図書館員の役割の大きさ、仕事量の多さを知った。図書館員がいるだけで子どもの教育へのアクセスに違いが出るのだろうと推測した。 移動図書館でのお話し会や、図書室へ駆け込む子どもの様子などから図書への関心の高さが感じ取られ、図書が必要とされていることを実感した。 地雷撤去のNGOに話を聞き、実際に地雷原を訪れ、村人に話を聞いたことで、戦争・地雷とカンボジアの現在抱えるあらゆる問題との関係について、単なる情報学習から知識へ変わった。 3、研修を振り返っての自身の問題点 語学の習得の必要性を随所で感じた。私の拙い英語でもスタッフの方は意図を理解してくださり、質問にも丁寧に答えてくださった。しかし、他団体にインタビューするときなどは相手の話す内容を理解するのに頭を使い、論理づけて話すことが難しかったので、期待以上のインタビューにはならないことがあった。また、コミュニケーションを図るにも更なるトレーニングが必要であるとひしひしと感じた。また、カンボジアで教育支援を行うには、多くの人と接するのでクメール語の習得も同時に必要であると感じた。 体力づくりや健康管理については、たいした問題はなかったように思う。しかし、時間の使い方については、日々を消化することに集中し、アカデミックに考えたり自分の頭の中を整理して考える時間がなかなか保てなかったことが問題であった。これについてもトレーニングが必要だと感じた。 そして最後に人間力ともいうべきコミュニケーション力をもっと磨く必要があると感じた。これは人との関係性において重要な部分であり、もっと気を配る必要があったと思った。


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