カンボジアで、みんなでつくる小学校の図書室 New Project 01 住民参加による図書館運営事業
悲惨な時代を経たカンボジアだからこそ、ひとりひとりが生き生きと輝く国になってもらいたい。そのために「厳しい環境でも、学べる機会を」との思いで、すべての子どもたちに開かれた図書室を作りたいと願っています。しかし小学校の限られた予算の中で教員のみによる学校の図書館運営は容易なことではありません。そこで、教員だけではなく、お父さんやお母さんなど地域の住民が積極的に参加し、一緒に図書室を設置・運営をしていくプロジェクトを開始しました。
具体的に取り組む活動
- ●学校図書室の設置(建設ではなく、学校にある一室を整備します)
- ●本棚や机などの家具や備品の提供
- ●絵本や一般図書など読書教材の配布
- ●図書室の運営の方法など図書館員の技術向上のため研修会やスタディツアーを開催
- ●絵本の読み聞かせを日々行う先生を集めたおはなし大会を開催
- ●住民に広く図書室の存在を知ってもらうため、周知するイベントを実施
- ●移動図書館活動を通じた読書推進
- ●絵本選定・購入のためのガイドブックの作成と配布
小学校図書館スタンダード
小学校に図書室を作りたいけど、どうやって運営するのか分からないという先生たちがたくさんいます。そこでシャンティはカンボジアの教育省と他の2団体と一緒に図書館とは何かを示した「小学校図書館スタンダード」という公式なガイドブックを作成し、全国の小学校に配布をしています。シャンティが支援する小学校の図書室も、このガイドラインに書かれてあることに従って設置を進めています。
ただいま、図書室を作るため、ご支援の呼びかけを行っております。
一緒に図書室を作るお手伝いをしていただけませんか。
READY FOR?READY FOR?はオンライン寄付サイトです。
カンボジアで、みんなでつくる小学校の図書室 New Project 02 図書館活動を中心としたコミュニティラーニングセンター事業
貧困度の高い農村地域では文字の読み書きができず生活に不便を感じている人がたくさんいます。成人になってから学べる場が皆無に等しい中、州および軍教育局などと連携して運営委員会を立ち上げ、識字教育などの生涯学習の拠点となる、子どもから大人まで通えるセンターを設置しています。世代にあった本を配架するほか、成人向けの読書教材を開発し、生活に役立つ情報の提供も行います。
具体的に取り組む活動
- ●モデルとなるコミュニティラーニングセンターの建設
- ●図書、備品、文具の提供
- ●コミュニティラーニングセンターの運営マニュアルの作成
- ●委員会の設置と能力強化
- ●他のセンターを視察するスタディツアーの開催
- ●運営能力向上のための研修会開催
- ●運営システムの構築
- ●図書貸し出し業務と蔵書目録のシステムの導入支援
- ●文字の読み書きを学び始めた人向けの朗読会を開催
- ●郡教育局による識字教室の支援
- ●成人用読書教材開発
- ●広報活動
識字率と貧困
日常生活に困らない文字の読み書きや計算ができることは、事故や事件に巻き込まれたり、貧困の連鎖を断ち切るために大切な能力です。非識字者であるために不便や不安を抱えている住民が農村地帯ではたくさんいます。
例えば
- ●処方箋が読めないので、受け取った薬を確認できない
- ●注意書きが読めないため子どもに誤って農薬を飲ませてしまった
- ●計算が出来ないため、米などの売買で数字をごまかされた
- ●契約書を理解できずに土地をだまし取られた