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子どもに戻ったセクサン先生

2011.8.29   タイ

こんにちは。SVAタイランドの松尾久美です。

本日は、今月、ターク県で実施した研修参加者についてお伝えします。


参加者は全部で54名。

県内のカレン族の村の保育士さん、ミャンマー(ビルマ)移民の小学校の先生たちです。

テーマは、『絵本・教材をおとなが楽しもう!!』

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①絵本の講座:好きになった絵本を紹介する参加者

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②集団遊びの講座:鬼から必死で逃げ回る様子

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③教材作り:牛乳パックからつくるおもちゃ

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④絵本と修了証を授与して終了。


研修のテーマをいちばん理解してくれたのが、今回、紹介するセクサン先生。


例えば、教材作りの時間。

自分の大好きなカブトムシを描きたくて仕方ないセクサン先生。


見本をにらみ必死で描くも、うまく描けません。

どう見てもイモムシのよう...。



何度もイヤになり、首をかしげ、紙を放りだしてはやり直す様子は駄々っ子のようです。

それでも最後には会心の作品に仕上がり、周りの参加者に得意げに披露をしてました。


その後、教材作り、グループ遊びなど、続く講座でも大いに楽しみ、

講師の話なんて、そっちのけでずーっと遊びにふける姿は、

すっかりやんちゃな子どもそのもの。


いつもの厳しい先生の表情は消えていました。





最後のセクサンさんの感想に一同、納得しました。


『自分たちは移民の学校の教師として、厳しい環境にいる子どもたちに日々、接している。

 その中で、こんな気持ちをすっかり忘れていたことを、今回、思い知らされた。


 自分が5歳のとき、こんな気持ちで遊んでいたように、

今、自分が世話をしている子どもたちは過ごしている。

 

 この気づきが、今回の研修の何にもまさる成果です。』


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[写真]感想を語るセクサン先生



移民の子どもたちの学校は、様々な環境に置かれています。

農場の中、鉱山の近く、民家の一角などなど。

セクサンさんの学校は、市街のゴミ集積場のすぐ隣に位置しています。


通う子どもたちは、ゴミ山の周りのテント暮らし。

10年前、ここの子どもたちはゴミ集めを手伝うか、

小さな兄弟の面倒をみるか、見られるか、というのが日課でした。


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[写真]セクサン先生の学校の隣、県最大のゴミ集積場(手前のテントが住居)


見兼ねたセクサンさんが、住民たちを説得し、学校を作ることに成功したのでした。

学校ができたからといって、子どもたちみんながやってくるわけではなく、

保護者が全員、子どもの登校を奨励するわけでもありません。

それでも、教育の必要性を繰り返し、伝え続けてきたのもセクサンさんをはじめとした教師でした。




セクサンさんの感想を聞き、きらきらした表情を目にして、

改めて移民の学校の先生たちの辛さに思い至った自分でした。

今回の研修会が知識の提供のみならず、先生たちへのエールにもなっていれば、

と願い、バンコクへと戻ってきました。


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[写真]移民の学校の授業風景




研修後のアンケートにこんな要望がありました。

『子どもが学校に来たくなるテクニックを学びたい』


こういう、現場で頑張る先生たちに寄り添うことが私たちの使命と、

スタッフ一同、新たに気持ちを引き締めました。


SVAタイランド・シーカーアジア財団

松尾久美

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教材作りに必死のセクサン先生

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