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ミャンマー(ビルマ)からの移民の子どもたちの学校への支援事業の評価をしました

2012.8.27   タイ

タイ事務所(シーカーアジア財団)のアドバイザーの三宅隆史です(在東京事務所)。タイ事務所が昨年から2年間の期間実施している、ターク県メーソット周辺の移民の子どもたちの学校への支援事業が12月に終了することから、このたび終了時評価を実施しました。調査期間の8月上旬から中旬のメーソットは連日雨で、事務所の前は水浸し状態でした。
 

ターク県の国境5郡において14,000人が73校の移民の子どもの学校で学んでいます。ミャンマーの民主化の動きによって、移民学校への支援が減ってきており、これまで増加傾向にあった移民学校は、財政難のため昨年1校が廃校に追い込まれました。一方、ミャンマーの政治状況が改善したとしても、経済状態が改善しない限り、移民の数は減らないという予測を、移民学校の校長や県教育局の関係者はしています。

教材や図書が不足しており、教員の研修機会が不足している移民学校の状況を改善するために、タイ事務所では30校を対象に、ビルマ語およびタイ語の絵本の供与、読み聞かせ、手作り教材、手遊びについての教員研修、移動図書館活動を実施してきました。


評価調査の結果、研修の成果を活かした読み聞かせ、手遊び、手作り教材を使った活動が約3割の学校で週に2回以上実践されていることがわかりました。一方、7割の学校では、実践の頻度が週に1回以下と少ないことが判明しました。研修の成果があまりも活かされていない学校では、第一に研修に参加した教員が、研修成果を活かすことのできる就学前クラスの担任の教員ではなかったこと、第二に財政難のため教員の給与が2カ月間支払われていないことがあげられました。他方でよく実践されている学校は、校長が研修を受けており、校長が教員に実践を推奨していることがわかりました。


以前ミャンマー側でも教員をしていたある移民学校の教員は、「図書活動を通して子どもは楽しく学ぶことができるし、創造性や思考力を伸ばせている。ミャンマーにいた時にこのような活動は一切行われていなかった。こちら側(タイ側)の学校の方がミャンマーの学校より良いと思う」と答えています。移民の学校は、劣悪な校舎、不安定な教員給与の支払い、運営費の不足といった問題を抱えているにもかかわらず、このような声が聞かれるということは、移民学校における図書活動のニーズの高さを示しています。タイ事務所では、今回の評価結果を活かして、今後も移民の子どもの教育支援を継続していく予定です。

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