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映画『シアター・プノンペン』が7/2からロードショー

2016.5.30   東京事務所より

みなさん、こんにちは。シャンティ広報課の召田(めすだ)です。先日、カンボジア映画『シアター・プノンペン(The Last Reel)』の試写会に参加してきました。

映画『シアター・プノンペン』

カンボジア映画と聞いて連想する作品は・・・

カンボジア映画と聞くと、『キリング・フィールド』や『地雷を踏んだらサヨウナラ』といった作品がまず思い浮かびますよね。カンボジアを語る上で避けては通れないクメール・ルージュをテーマにした映画は少なくありません。クメール・ルージュによる過酷を極めた”実情”を伝えることを目的とした作品が多い中、『シアター・プノンペン』は当時起きたことよりも、その爪痕や人々に与えた影響について伝える作品になっています。「カンボジアの映画」=悲惨なイメージがありますが、『シアター・プノンペン』はそんなイメージをいい意味で覆してくれる映画でした。

『シアター・プノンペン』のあらすじ

カンボジアの首都プノンペンに暮す女子大生ソポンは、ある日、映画館で1970年代のポル・ポト政権下に作られた古い映画の存在と、そこに若き日の母が出演していたという事実を知る。しかし、母は自分が女優であったことを全く語ろうとしない。その映画をどうしても見たいと思うソボンは映画のフィルムを探し始め、ポル・ポト時代に蹂躙された母国の映画史を発掘していくことになる。(引用:映画.com

映画『シアター・プノンペン』の試写会を通じて、私がもっとも大事だと感じたポイントは「カンボジア人の目線で作られた映画」という点です。カンボジアをテーマにした映画はたくさんありますが、その多くが海外で制作されています。前述の『キリング・フィールド』や『地雷を踏んだらサヨウナラ』も外国で制作された作品です。

カンボジアでは、クメール・ルージュによる弾圧で国民の4分の1が殺害されただけでなく、文化や芸術も破壊されてきた背景があります。『シアター・プノンペン』の作中でも、カンボジアでは過去のフィルムがほとんど残っていないことが語られます。実は、私が参加した5月24日の試写会の後、来日中の監督ソト・クォーリーカーさんが駆けつけてくれました。そして、映画『シアター・プノンペン』に込めた想いを語ってくださいました。

「映画の登場人物たちは、カンボジアのどこにでもいる人たちです。今、カンボジアにはクメール・ルージュを経験した世代と、それを知らない世代がいます。この映画の主人公と母親は、私と私の母でもあります」と、監督自身の経験と照らし合わせて、今のカンボジアを、カンボジア人の目線で伝えるために映画を作られたと話してくださいました。

歴史は過去のものではなく、今も残っている

多くのカンボジアをテーマにした映画は、その悲惨な当時の実情を描いています。それに対し『シアター・プノンペン』は、今もカンボジアが抱えている痛みと、これから先に向かって歩いていこうという未来へのメッセージが込められていうます。同時に、カンボジアの痛みは過去の物ではなく、今も続いていることを私たちに呼び掛けているように思います。

映画としても、カンボジアの美しい景色と情緒あふれる街並みは必見です。映画が進むにつれ、明らかになっていく真実には、いろいろな側面があり、いつの間にかカンボジアに引き込まれていきます。そして最後は・・・・、おっと! これ以上はネタばれになってしまうので、続きが気になる方はぜひ劇場まで足をお運びください! 悲しい話や悲惨なシーンも一部ありますが、映画を見終わった後は、カンボジアの未来に向かった一筋の希望を感じられる映画です。

カンボジアで25年前から学校建設や図書館活動を行っているシャンティとしても、『シアター・プノンペン』を応援していきたいと思います。そして、ぜひ『シアター・プノンペン』を通じて、カンボジアに思いを馳せてくれる方が一人でも増えてくれたらとても嬉しいです。

映画『シアター・プノンペン』公開に合わせてセミナーも開催(6/11)

2016年6月11日に、映画の日本公開に合わせて、「カンボジア市民フォーラム」の連続セミナーが開催されます。こちらのセミナーもぜひご参加ください。

【セミナー詳細】6/11(土)カンボジア連続セミナー第1回 – カンボジア市民フォーラム

 

★映画『シアター・プノンペン』公式サイト
(2016年7月2日(土)より 岩波ホールでロードショー!)

広報課 広報担当
召田安宏

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