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避難指示解除された南相馬市・小高区の今

2016.8.17   東日本復興支援

常務理事の市川です。

8月3~5日、南相馬市へ。1年ぶりの訪問です。

7月12日、小高区の避難指示が一部の地域を除き解除されました。JR常磐線も小高駅までつながり、震災から5年5か月経過した今、ようやく、復興への第一歩を踏み出しました。

まずは、当会シャンティの移動図書館活動へ同行。鹿島区の仮設住宅には、小高区の方の多くが暮らしています。昨年と比べると、平日の昼間は、まったく人の気配がありません。

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「復興住宅への引っ越しや、小高区へ家の片づけに行っているんだよね」と、行政関係者の方が、教えてくれました。

少数ながらも、常連の方がいて、差し入れに、きゅうりやナスの漬物を持ってきてくれました。美味かったです。

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活動終了後、当会のスタッフとの意見交換。

「利用者数は減ってきているけど、その分つながりが深くなっている。例えば、引越しされても、巡回日に合わせて、訪ねてきてくれる方もいらっしゃる」

「本については、マンガ本の利用者が増えた感じがする。あとは、写真集をめくるだけの人もいるし」

「夏休みに入ったけど、子どもたちが全然来ないんだよね。というか、昨夏と比べると姿を見ない」

など、現場に接しているからこそ、身近に感じた声が聞けます。

次の日、小高区へ。

国道6号線を走ると、除染廃棄物をつめた黒いフレコンバッグの集積場とクレーンが目につきます。

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そして、至る所に、「除染作業中」と書かれたピンクののぼりが、目につきます。いまだに、見えない放射線と向き合って、生活することが現実であることが、この風景から現実を突きつけられているのを実感します。

震災前の小高区人口約1万2千人のうち、実際、戻ってきた居住者は296人(8月4日現在、南相馬市発表)。来年からは、小中学校が再開予定です。鹿島区の仮校舎で学ぶ児童生徒数は、180人。教育関係者に伺ったら、「ひとりでも多くの子どもたちに、戻ってほしい。子どもが戻るかどうかで、小高区の命運がかかっている。でも、強制はできないし、魅力ある学校を伝えたい」と、語ってくれました。

「昼間は、小高区の自宅の戻って、片付けと風呂に入って、夜は仮設住宅に戻る人もいる」

「小高に戻っても、隣近所がいないので、寂しいんだよね」

など、声を伺いました。店もこじんまりしたスーパー1軒、食事処がラーメン屋と寿司屋。その他、数軒だけ。戻ったとしても、生活する基盤の確保もほど遠い状態であることを感じます。

そんな中、当会シャンティとして、どこまで何ができるのか、悩みながらも、活動を継続していきます。

 

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