シャンティブログ

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ミャンマーのKAMISHIBAI

2017.3.29   ミャンマー

紙芝居。
80年以上前に日本で生まれた紙芝居はミャンマーで受け入れられるのだろうか。

昨年ミャンマーで初めて紹介された紙芝居の木は、ゆっくりではあるものの、確実に成長し続けている。

図書館内での読み聞かせで使用されたり、舞台まで自作して紙芝居のお話を作り始めた学校まで現れりと、非常に関心が高い。昨年の研修で作成された紙芝居の中には日本の紙芝居コンクールで入賞を果たした作品もある。昨年植えられた紙芝居の木が成長し、将来は大きな実をつけられるように。2度目の紙芝居研修のはじまりはじまり。

今回も紙芝居・絵本作家のやべみつのり氏を講師としてお迎えして1週間の研修を行った。

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研修の内容に入る前に紙芝居について少し補足したい。
日本で戦前に生まれた紙芝居は日本が豊かになるとテレビやゲーム、携帯の発達とともに徐々に姿を消していった。

しかし紙芝居の意味が現在見直されている。

紙芝居の舞台はショーのようで、一枚一枚のスライドをめくることで多くの人をひきつけることができる。この効果に目をつけた人たちによって、日本だけでなく海外においても防災教育や環境教育に使用されている。日本では、子どもだけではなく老人向けにも紙芝居は使用されているようである。

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さて今回の紙芝居研修のテーマは「科学」紙芝居。やべさんが何度も強調されていたのは、科学は身近にあるということだ。ミャンマーでは、大学で科学メジャーの人は優秀であると言われている。そのため科学というととっつきにくいイメージがあるのかもしれない。また科学の授業といっても暗記中心であることが多く、実際に、みて・やってみることは稀だ。

今回やべさんは身近にある科学を、紙芝居でいかに面白く伝えるかをさかんに参加者に伝えられていた。

科学は身の回りにあるガラクタを使っても触れられるということを示すために様々な科学あそびも紹介していただいた。

アニメーションの原理を学ぶゾートロープ

アニメーションの原理を学ぶゾートロープ(回した台のすきまから中を覗くと絵が動いているように見える)

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紙ヘリコプター(切り込みを入れて折るだけで回転して紙が落ちていく。羽の向きを反対にすると回転の向きが逆になる。なぜだろう)

また二回目の紙芝居研修であったが、紙芝居の特徴についてもしきりに説明されていた。
紙芝居は絵で伝える、言葉で説明しなくてもよい部分は説明しない。これはミャンマーの作家にとってなかなか理解しづらい部分である。

ミャンマーの人たちは読み聞かせや物語を聞かせることが好きな人が多い。けれども話がメインで図書館で絵本の読み聞かせをしても、最後に言葉で絵本のテーマを大人が説明してしまうことがある。今回やべさんが何度もおっしゃっていたのは、子どもたちに語りかける絵を。ということだった。この点は研修に参加してくれた人たちは理解してくれたように感じる。

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5グループに分かれた紙芝居制作では、両生類であるカエルと魚類の魚の発達の違いや、ミャンマーの3つの季節の特徴を説明する紙芝居などができあがり、面白い作品がたくさん生み出された。1週間という短い期間でシナリオを考え、下書きをして各スライドの絵まで完成させてしまった参加者の皆さまの熱意と努力にはやべさん初めシャンティのスタッフも驚かせた。

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最終日にはヤンゴンの尼僧学校で製作者自ら実演。
子どもたちはいろんなお話に目を輝かせていた。

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最後の閉会の言葉で、やべさんはこれからミャンマーで紙芝居の文化が浸透して、他者への寛容の心や平和への気持ちを育んでほしいとおっしゃっていた。

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そういった気持ちはミャンマーの人たちだけでなく、今を生きる私たちも持たなくてはいけないのではないか。
その実現のために紙芝居の文化が広がってほしいなと思った。
今後、ミャンマーでも紙芝居の制作・実演の機会を広げるためにシャンティは努力していきたいと思う。

※この研修会は外務省の日本NGO連携無償資金協力により実施されました。

ミャンマー事務所
山田

  • 絵本を届ける運動
  • アジアの図書館サポーター
  • 特集:35周年特設サイト