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ミャンマーの監獄図書館?

2017.5.7   ミャンマー東京事務所より

こんにちは。東京事務所の常務理事の市川です。

皆さんは、「ビブリオバトル」をご存知ですか?
それは、参加者同士で本を紹介し合い、最も読みたいと思う本を投票して決める催しです。もし参加したら、紹介したい本が、ズバリ、『倒せ独裁! アウンサンスーチー政権をつくった若者たち』(山本博之著、梨の木舎)です。今日は、ぜひ、この場を借りて紹介させていただきます。

アウンサンスーチー政権をつくった若者たち表紙

ミャンマーでは、民主化が進みつつありますが、軍事政権当時、政治囚支援協会などの推測によると、1962年以降、7千から1万人が政治囚として若者が投獄されたと言われています。

「知性を磨き、良い本を読み、自分を変えることができるようにならなければならない」とアウンサンスーチーさんは説き続け、その言葉に獄中の若者が触発され、「獄中図書館」を開き、むさぼるように学ぶ様子が当時の証言をもとに克明に描かれています。
例えば、こんな実話が紹介されています。

・政治囚に寛容な看守にお金を渡し、「タイムズ」や「ニューズウィーク」を持ち込んでもらう。
・刑務所の堀の外から投げ込まれた雑誌を、比較的自由が利くタイ人の囚人に畑へ隠してもらい、そこを掘り返す。
・刑務所の房の一斉点検の際は、トイレ容器内にビニール袋を何重にして、本を隠す。
・房の壁のもろい所を壊し、壁の中に本を隠す。
・英語のできる囚人に野菜畑で作業しながら、地面に文字を書き、単語や文法を教えてもらう。
・ ビルマのたばこの吸い口に巻かれた紙は新聞紙なので、それを分解して読む。

また、政治囚の証言として、「収監される時、ある軍人に、『釈放される時は、お前は、役立たずに成り果てるだろう』と言われたんです。考えてみれば、狭い極房の中で、本もなく書くことも許されず、人はそうなってしまうということを意味していたんだということ。彼らは、肉体の代わりに知性を抹殺するのが狙いだったと改めて感じました。」とありました。

この証言に学ぶことの大切さを認識し、権力による知性の抹殺の恐ろしさを感じずには、いられません。歴史が繰り返さないよう、「本の力を、生きる力に。」という思いを大切にしながら、図書館活動を進めていきたいと思います。

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