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新刊出版記念トークイベント in 東京堂書店 開催報告

2018.1.28   イベント報告東京事務所より

新刊へのサイン会

2018年1月27日、東京・神保町の東京堂書店にて、『わたしは10歳、本を知らずに育ったの。─アジアの子どもたちに届けられた27万冊の本』の刊行記念トークイベントを開催しました。本の著者である広報課長の鈴木晶子と、事業サポート課長の山本英里が登壇し、本では紹介しきれなかった子どもたちの現状を参加くださった28人の方々にご紹介しました。トークイベント後は、著者によるサイン会と、ミャンマーの子どもたちに届ける絵本に翻訳シールを貼っていただくワークショップを行いました。

【1/27】『わたしは10歳、本を知らずに育ったの。─アジアの子どもたちに届けられた27万冊の本』刊行記念 鈴木晶子×山本英里トークイベント

フォトジャーナリスト 川畑嘉文さんの写真も展示

シャンティが活動しているタイとミャンマー国境にあるミャンマー(ビルマ)難民キャンプに何度も足を運び、撮影された川畑嘉文さんの写真も会場に展示しました。

川畑嘉文さんが撮影した難民キャンプの写真も展示

 

なぜ子どもたちを本を読むことができないのか

いま世界では、2億6400万人の子どもと若者が学校に通えていません。学校に通えない理由は、国や地域、家庭によってさまざまです。家が貧しいため、上の兄弟姉妹が結婚などで家を出たりすると、弟や妹たちの面倒を見るため学校を辞めざるを得ない子どもがいます。親から家畜の世話をして欲しいから学校をやめるよう言われた子どもいます。学校に通えなくなった子どもたちの自宅には、本や文字が書かれたものがほとんどありません。学校をやめると、本や文字に触れる機会がまったく無くなってしまうため、学んだ読み書きを忘れてしまいます。

東京堂書店でのトークイベント

現在、7億5800万人が文字の読み書きができないと言われています。中でも、アフガニスタンは識字率が低く、15歳以上で読み書きできる人の割合が50%を切っています。

2001年9月11日に発生した同時多発テロ事件後、アメリカ軍などによる空爆を受けたアフガニスタンでシャンティは、食糧配布を中心とした緊急救援を行いました。2003年より、アフガニスタン国内で教育支援事業を開始した当時を山本が振り返りました。

アフガニスタンで子どもたちに本を届けるため

アフガニスタンでは、長く続く紛争の影響で、大人も本に触れたことがなく、本がどう役に立つのかわからない中、活動がはじまりました。当時、アフガニスタンには絵のついた本がなく、隣国から本を買ってきて、海外の絵本を翻訳したものを使っていました。しかし、海外の絵本の中には、スカートをはいた女の子が登場するなど、イスラム文化に反するものもありました。子どもたちに届ける絵本を選ぶことも難しかったです。

トークイベントに登壇したシャンティ国際ボランティア会 山本英里

それでも、子どもたちに本に触れる機会を届けるため、子ども図書館を開設しました。子ども図書館では、本を読むだけでなく、子どもたちが参加できるアクティビティがたくさんあり、ハンドクラフトの時間などもあります。治安が悪いため、大々的に宣伝することができない中、徐々に口コミで子ども図書館に来る子どもたちが増えていきました。図書館の運営が難しくなったとき、子どもたちから「図書館をなくさないで欲しい」という声があがるほど、図書館は必要とされています。

図書館で学んだ子どもたちの声

ミャンマー(ビルマ) 難民キャンプ出身のシーショーさんは「図書館は第二の家だった」と言ってくれました。幼い頃、難民キャンプで育ち、その後、家族でアメリカへ移住したシーショーさんは、図書館の本をまねて絵を描くことが好きな少年でした。図書館に通っていた頃、絵によって救われた。だから、絵を教える仕事に就きたいと願い、その夢を叶えたシーショーさんから届いたメールを見たスタッフは、みな涙しました。

東京堂書店でのトークイベントの様子

シーショーさんは「キャンプの子どもたちには、本を読んでほしい。何が好きなのか、世界のことを伝えてほしい。」と願ってくれています。

私たちシャンティが行っている図書館事業などの教育支援は、すぐに結果が見える支援ではありません。ですが、図書館があったからこそ、人生が変わった子どもたちがいます。

「お腹をいっぱいにすることはできないけど、紛争の恐怖に怯えているときも、不安で夜眠れないときも、読んだ絵本を思い出せば楽しい気持ちになれる」という言葉で、私たちは勇気づけられました。そして、笑顔のなかった子どもが満面の笑みを浮かべてくれることが、何よりも嬉しい瞬間です。

アジアの子どもたちに絵本が届く姿を想像しながら

トークイベントの後は、子どもたちが喜んでいる姿が目に浮かべながら、ミャンマーの子どもたちに届ける絵本に翻訳シールを貼っていただきました。

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ステップ1:まず絵本を読んでストーリーを確認します

東京堂書店での絵本ワークショップの様子
ステップ2:翻訳シールをはさみで切り取ります

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ステップ3:翻訳シールを順番に絵本に貼り付けます

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子どもたちもシール貼りに挑戦!(※保護者と一緒に作業していただいています)

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ステップ4:「あいうえお表」を見ながら、シールを貼った人の名前を現地語で書きます

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いいことをしたぞう(偕成社)
ガンピーさんのふなあそび(ほるぷ出版)

みなさんに貼っていただいた絵本は、シャンティが活動しているミャンマーに届けられます。

どんな環境であれ、子どもたちには本を知らないでいてほしくない。本は楽しいことをたくさん教えてくれるから。私たちはこれからも子どもたちに本を届けてまいります。

 

【イベント報告】
シャンティ国際ボランティア会
広報課 広報担当 召田 安宏

「絵本を届ける運動」へのお申し込みも受け付けています

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