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シャンティのコミュニティ学習センター(CLC)とは

2019.2.11   カンボジア

チュムリアップ ・スオ(こんにちは、こんばんは)!

カンボジア事務所の川村です。

平成最後の年、2019年が始まり、早いものですでに1ヶ月と10日以上が過ぎました。

シャンティ・カンボジア事務所では、本年も1活動2事業(学校建設活動、図書館活動を中心としたコミュニティ学習センター(CLC)事業公立幼稚園における幼児教育の質の改善事業)を実施し、カンボジアの教育改善のために尽力しています。

なかでも、2013年からスタートしたCLC事業は、今年がプロジェクト全体の最終年であり、カンボジアのコンポントム州、シェムリアップ州、バンテイミンチェイ州に各2館、合計6館のCLCの運営能力強化のための支援を行っています。

地図:シャンティのCLCがある場所

カンボジア地図:シャンティのCLCがある場所

カンボジアの農村部では、ポル・ポト政権とその後の内戦の時代(1975年4月~1979年1月)に多くの書物が失われた影響で、日常的に文字に触れる機会が少なく、かつては読み書きのできた成人も読み書きを満足にできなくなってしまうこと、読み書きを学んでもそれを実践し、識字能力を維持する機会がほとんどない現状があります。

また近年の国際社会においては、2015年9月に国連総会で採択された持続可能な開発目標(SDGs)で、「2030年までに、すべての若者および成人の大多数(男女ともに)が、読み書き能力および基本的計算能力を身に着けられるようにする」ことを、目標4.6として定めています。

このような背景のもとで、シャンティが目指すコミュニティ学習センターの姿とは、カンボジア農村部の子どもから大人まで全ての人びとが自由に集い、図書館活動や識字教室、識字後プログラム*を提供しながら、楽しく、快適で、実践的な生涯学習の拠点であり、地域住民に対して図書や読書教材を楽しむスペースと環境を提供する役割を担うと同時に、教育を受ける機会や情報へのアクセスを権利として保障し、地域の人々のニーズに即した図書サービスを提供する場である、というのが基本的な考え方です。

*識字後プログラム:基礎的な読み書き、計算、問題解決能力の維持・向上を目的として、家庭、職場、日々の市民生活の場で自分の役割を十分果たすのに必要な基礎能力を教えるプログラム。

*ノンフォーマル教育:正規の学校教育の枠外で、充分な教育を受けていない子どもや成人を対象として行われる教育活動。

コンポントム州コンポンスヴァイ郡サンコー集合村のCLC

コンポントム州コンポンスヴァイ郡サンコー集合村のCLC

CLC内部の様子:バンテイミンチェイ州モンゴコルボレイ郡オープラサット集合村のCLC

CLC内部の様子:バンテイミンチェイ州モンゴコルボレイ郡オープラサット集合村のCLC

そして、プロジェクト最終年である今年は、シャンティの支援が終了した後も各CLCが継続的かつ円滑に運営を行い、農村部のコミュニティ図書館としての機能を持続・発展させることができるように、CLC運営委員会*や図書館員の能力強化を中心とした活動を実施しています。

*CLC運営委員会:CLCの管理・運営を担う、集合村の代表者や教育関係者などから成る自治組織。

CLC運営委員の方々とカンボジア事務所スタッフ

CLC運営委員の方々とカンボジア事務所スタッフ

新しく調達した図書をみんなで整理確認します。その様子はさながら百人一首のようです。

新しく調達した図書をみんなで整理確認します。その様子はさながら百人一首のようです。

これは私の個人的な想いですが、CLC事業の根幹は、子供から大人まですべての人びとが気軽に訪れ、好きな本に触れ、自分のペースで自由に学び、心が満ち足りた状態で家に帰り、そしてまた行きたいという気持ちになる、そういう場所を創ることだと思っています。

しかし、言うは易く行うは難しで、それを実現するためには、図書の調達・管理から、サービスの提供、活動計画の策定から運営予算の確保まで、やらなければならないことはたくさんあります。CLCの運営を担う地域住民の人びとがそれらの課題を一つひとつクリアし、自分たちの力でCLCを持続発展させることができるよう、地に足のついた支援を進めて行きたいと思います。

いつもシャンティブログを読んでいただき、ありがとうございます。

 

カンボジア事務所 川村 圭

※本活動は、外務省主催平成30年度NGOインターン・プログラムの一環として実施されています。

  • 絵本を届ける運動
  • アジアの図書館サポーター
  • 本の力を、生きる力に。