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学ぶことが女性たちの未来を切り開く(前編)

2019.4.10   寄付募集中緊急救援

海外緊急救援の竹内です。現在、シャンティでは、インドネシア、スラウェシ島地震の被災女性を対象に、生計回復支援事業を行っています。前編と後編に分けて、先日行った本事業参加者への研修についてブログでお伝えしたいと思います。この事業では被災女性がグループごとに、身近にある食材を使って、コーヒーやココナッツオイルといった加工食品を製造、販売し、復興を目指します。

先日の研修では、①ジェンダーに基づく暴力と女性の権利、②女性グループの役割や仕組み、③小規模ビジネスという3つのトピックについて扱いました。前編のブログでは①ジェンダーに基づく暴力と女性の権利のセッションについて、お伝えします。

わたしたちの健康が子どもの健康につながる

被災女性たちは、長引く避難生活で身の危険にさらされています。自分の身を守るためにはどうすればよいか、参加者は真剣に研修に取り組みました。研修では、まず、スラウェシ島の女性と子どもの状況について、中央スラウェシ州女性支援と子どもの保護局の局長イーサン・バスィールさんよりご講演頂きました。(バスィールさんは研修で、名古屋に来たことがあり、個人的に日本とインドネシアの国際交流団体の代表もつとめているそうです。)

女性支援と子どもの保護局長
研修で話す中央スラウェシ州女性支援と子どもの保護局長、イーサン・バスィールさん

「中央スラウェシ州では、妊婦と、5歳以下の乳幼児の死亡率が高く、また、子どもたちの栄養状態がとても悪くなっています。母親の健康が子どもの健康を左右するため、女性の保護が必要です。また、女性に対する家庭内暴力は早急に解決しなければならない課題です。女性の経済状況が家庭内暴力と関係しており、女性の失業率は男性の約2倍というデータもあります。」

ここで、参加者から、女性の経済状況がどうして、家庭内暴力とつながるのか?という質問がありました。

たしかに、どうしてでしょうか?

現地では、お金を稼いでいない女性が、家庭内でないがしろにされ、家庭内暴力の被害者となることがあるのです。女性が経済活動を行うことが、女性自身を守ることにつながるのです。

バスィールさんは、「女性保護のためのシェルターや法的支援といった緊急時の支援に加えて、中長期的な視点を持って、女性の自立や経済状況が向上することが家庭内暴力から女性を守ることにつながります。」と述べられました。

現地カウンターパートNGOであるKPKP-STの代表も、「本事業の女性グループの経済活動を通じて、被災女性たちがお互いに協力し、ケアしあい、心理的ストレスやトラウマを乗り越え、生活を立て直していくことが重要です。」と発言しました。

初めて意識した”ジェンダーに基づく暴力と女性の権利”

次に、生物学的な性別と社会的なジェンダーの違いや、ジェンダーに基づく暴力とは何か、などについて講義を行いました。ビデオを見たり、グループワークを行って、参加した女性たちは初めて、ジェンダーや家庭内暴力について学びました。

参加者は、活発に質問や意見を発表しました。「あれはもしかしたら暴力だったのではないか」、「性差別にあっているときはどうしたらいいのか」、「夫とのコミュニケーションがうまくいかない理由がわかったかもしれません」といった声が上がりました。研修の最後には、感極まって泣き出してしまう参加者も多くいました。最後に本事業を通じて、参加者は住む地域を超えて、お互いが良き友人となり連携していくことを約束しました。

グループで話し合う研修参加者
グループで話し合う研修参加者の様子

研修に参加したスラウェシ島地震被災女性
研修に参加した被災女性グループのリーダーの一人

暴力から自分を守ること、女性が経済活動を行う重要性、自分が健康であることで子どもの健康を守ることを女性たちは学びました。これまでの生活を振り返り、研修の途中に、涙の雨を流した女性もいました。しかし、彼女たちの新たな未来に向かって、大きな虹がかかる日も近いと思います。

研修の参加者と講師・スタッフ

研修の参加者と講師・スタッフ「立ち上がれスラウェシ!」

研修の参加者と講師・スタッフ全員で、インドネシアスラウェシ島の復興のシンボルとなっているポーズ”Bangkit!”で写真を撮りました。このポーズは”Stand up” 立ち上がるという意味があるそうです。

後編では自分の力で立ち上がるために、小規模ビジネスについて初めて学ぶ女性たちの姿をお伝えします。

学ぶことが女性たちの未来を切り開く(後編)

現在実施中の事業は、ジャパン・プラットフォーム(JPF)の助成と皆様のご支援を受けて実施しております。

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郵便振替: 00150-9-61724
加入者名: 公益社団法人シャンティ国際ボランティア会
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