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4/30は「図書館記念日」-日本と世界の図書館事情

2019.4.24   東京事務所より

日本と世界の図書館事情

あなたにとって「図書館」は、どんな場所ですか?

本を読むところ、落ち着ける場所、隠れ家・・・などなど。
10人いれば、10通り以上の答えがある「図書館」。

日本では「本を読んだり、借りたり、勉強したりする場所」という印象が強い図書館ですが、スラム出身の子どもにとっては「心のオアシス」であり、難民キャンプでは「世界と繋がれる唯一の場所」となっています。

「図書館記念日」と世界の図書館事情

1950年4月30日に図書館法が公布されたことにちなみ、日本図書館協会が4月30日を「図書館記念日」と定めました。この図書館法によって、公共図書館は原則無料とされ、今日の図書館に発展してきました。

日本の図書館は、今から約70年前にその基礎が定められましたが、アジアの図書館事情はどうなっているのでしょうか。

160カ国・1600団体が加盟している図書館の国際組織、国際図書館連盟(IFLA)によると、いま世界では少なくとも約220万の図書館が存在しています。国によって図書館の数える基準が異なったり、カウントされていない種類の図書館があったりしますが、国や地域ごとに特色のある図書館サービスを展開しています。

アジアの図書館で求められている役割

ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ内の図書館での絵本の読み聞かせの様子

社会状況によって、求められる図書館の役割は異なります。暗記教育が続く国では、“考える力”を育むための読書推進活動が必要です。難民キャンプでは、自由にメディアから外部の情報を入手することが難しいため、子どもたちは絵本を通して外の世界を知ることができます。民話や民族の文化を守り、伝えることも図書館の大切な役割の一つです。学校に通えず、読み書きができないまま大人になった人、貧困などの理由で学校を途中退学した子どもたちにとって、学んだことつなぎとめ、もう一度学ぶ意欲を取り戻す場所でもあります。

これまでシャンティが支援してきた図書館をご紹介させていただきます。

カンボジア「オー・タキ小学校 学校図書館」

カンボジア・バッタンバン州にあるオー・タキ小学校の学校図書館の中の様子

1993年頃から図書館のスペースはありましたが、図書館員が十分な訓練を受けておらず、運営は上手くいっていませんでした。蔵書数も少なく、子どもも来たがらないような図書館でした。2013年にシャンティが支援を行い、本棚や書籍など設備が充実した図書館は、2015年に支援が終了した後も、学校が運営を引き継いでいます。

2015年には、シャンティがカンボジア教育省と共催して行っている「全国おはなし&図書館大会」のおはなし部門で、オー・タキ小学校のロット・ボラックくんが最優秀賞を受賞しました。

「全国おはなし&図書館大会」は、カンボジアでの読書推進や学校図書館の活性化を目的としたイベントです。「子ども読み聞かせ部門」では、生徒がお気に入りの一冊を選び、100人近い観客の前で読み聞かせを行います。(※「全国おはなし&図書館大会」について詳しくはコチラ

カンボジア 全国おはなし&図書館大会 開催!

アフガニスタン「子ども図書館」

アフガニスタン「子ども図書館」の様子

ジャララバード市内にあるシャンティ事務所の1Fで「子ども図書館」を開いています。周辺の学校は2部制や3部制のところが多く、「子ども図書館」には登校前や放課後に子どもたちが大勢やってきます。経済的な理由で働かなければならない子どもたちにとって図書館は、ゴミ集めなど路上での仕事の合間に立ち寄れる心休まる場所になっています。近年は、パキスタンから帰還し学校に通えない子どもの利用が増えています。

図書館があったから今の自分がいる

図書館で本と出合い、生きる希望を見つけた人々が大勢います。

ナットさん(22歳):タイ

ナットさん:タイ

初めて図書館に来たのは4歳の時です。図書館は安心して過ごせる場所で、私の人生にとってなくてはならない場所です。家庭環境が複雑で落ち着かなかったので、図書館に来ると安心できて、いつも来て絵本を読んでいました。今は娘と一緒に通っています。

ノーポーエクラさん(14歳):ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ

ノーポーエクラさん:ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ

はじめて図書館に来たのは、13歳の時でした。それまで図書館がどこにあるのか知りませんでしたが、友達が図書館に連れてきてくれました。最初に図書館に入った時、「わぁ!こんなにたくさんの本があって、自由に読めるんだ!」と幸せな気持ちでいっぱいになりました。

マー・ジーさん:ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ

ミャンマー(ビルマ)難民キャンプのマー・ジーさん

娘は難民キャンプに来て初めて、本を読むようになりました。私たち夫婦は読み書きができず、地名も道路標識もわかりません。行きたいところにも行けません。でも、子どもたちは読み書きができます。そのおかげで、自分の意思で生きるチャンスを得ました。

マー・ジーさんは娘さんが読み聞かせてくれるお話を聞くのが大好きで、初めて自分の人生が動き出したように感じたと話してくれました。

 

図書館で出会った1冊の本が、その後の人生の道しるべとなっています。図書館は困難な状況にある人々が、希望と喜びを感じる居場所であってほしいと願っています。

生きる力を育む図書館を届けるため

シャンティは、これまでにアジア各国で800以上の図書館を支援してきました。これからも人々に生きる希望を届けていくため、ぜひ「アジアの図書館サポーター」となって活動を応援ください。アジアの図書館サポーターは、図書館活動を中心としたアジアの子どもたちの教育を支えるプログラムで、月々1,000円から寄付として支援いただけます。

アジアの図書館サポーター

※シャンティ国際ボランティア会は、特定公益増進法人です。アジアの図書館サポーターとして毎月いただく金額は寄付として、税制上の優遇措置(寄附金控除)の対象になります。年度末の2月~3月に確定申告をすることで、寄付金の控除が受けられます。

  • 絵本を届ける運動
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