2023.01.24
海外での活動

日本の幼児教育を知る

カンボジア
活動風景

チョムリアップスオ、皆さまこんにちは。

カンボジア事務所では現地のカウンターパートと協力しながら、幼児教育事業を実施しています。現在実施している事業もあっという間に3年目を迎え、先日カンボジアの幼児教育関係者9名を招聘して訪日研修を実施しました。日本での「遊びや環境を通した学び」の取り組みを学び、カンボジアの幼児教育に活かすことが主たる目的です。本来であれば2021年に実施を予定していましたが、コロナの影響により延期をしていた活動です。

研修の実施には、本事業に専門家として参加していただいている社会福祉法人天竜厚生会の皆さま(通称:チームカンボジア)に協力を頂いています。約1週間にわたりチームカンボジアが勤務する認定こども園の活動の見学や施設の見学、講義やグループワークに取り組みました。

チームカンボジアのメンバーとの意見交換

コロナの影響で、あいにく子ども園への訪問が叶わずオンラインで子どもたちの活動の様子を観察する日などもありましたが、参加者の皆さんは毎日どんな状況でも積極的に学んでいるのがとても印象的でした。

認定こども園での活動見学。子どもたちが一生懸命楽器を奏でる姿に驚き。

事業開始以来、参加者はチームカンボジアによるオンラインの技術指導に参加し、ガイドブックを作成するプロセスを通して遊びや環境を通した学びが一体どのようなものかを学んだり、カンボジアでの実践について一緒に考えてきました。それに加え、今回実際に日本の保育の現場を見ることで非常に多くの気づきを得ることが出来たようです。

保育の記録(ドキュメンテーション)の作成演習

参加者からは「実習を通して、本当の意味での遊びの大切さが分かった」、「研修は目からうろこの毎日だった」、「(お絵描きや製作をすると)子どもたちのの成果品の出来栄えばかりに目が行っていたけれど、大切なのは子どもたちの遊びのプロセスだということに気付いた」、「研修で体験したことをカンボジアでも工夫して取り入れたい」といった前向きな声を聞くことが出来ました。

日本のような冬がないカンボジアから日本を訪れた皆さんにとっては、日本の滞在中はとても寒かったのですが、それも貴重な経験として、とても良い思い出になったようです。

参加者が研修で得たことをカンボジアの現場に即した形で活かしていけるよう、引き続き連携して参りたいと思います。

※この事業は国際協力機構(JICA)草の根技術協力事業と日本の皆様のご支援で実施されています。

カンボジア事務所 石塚