子どもたちを取り残さない
学校に通っている子どもと学校に通えない子どもの両方を対象に支援しています。
4校の学校校舎と図書館を建設
コロナ禍とクーデターにより資金不足に苦しむ僧院学校で、公立の学校に通えない子どものための学習環境を改善しています。
コミュニティ・センター支援
コミュニティ・センターには、子どものための図書スペースを設けています。研修の実施など、運営も支援しています。
月1,000円のご支援が237人分の学習キットに
読売新聞、朝日新聞、毎日新聞、東京新聞、NHK、TBS、Eテレ、BSフジ、など
UNICEF(国際連合児童基金)、JICA(国際協力機構)、外務省「日本NGO連携無償資金協力」、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)、ジャパン・プラットフォーム(JPF)、WFP(世界食糧計画)
約5万人の個人、約3万の企業様・団体様にご支援をいただいております。2021年は1,776の企業様・団体様からご支援をいただきました。
公益性の高い団体である「公益社団法人」として内閣総理大臣から認定を受けています。
私は、シャンティ国際ボランティア会の山本英里と申します。最初に、少しだけ私たちの団体について説明させてください。
約40年前に日本で生まれたNGOであるシャンティ国際ボランティア会は現在、アジアの8地域で教育支援を行なっています。
カンボジア難民やミャンマー(ビルマ)難民の子どもたち、極度の貧困に苦しむアフガニスタンの子どもたちなど、支援の対象はいつも、政治的・経済的に弱い立場に置かれている子どもたちです。
弱い立場に置かれている子どもたちに教育を届けるためには、学校に通っている子どもだけでなく、学校に通えていない子どもも支援する必要があります。
そのために、学校の校舎や図書館を建設・設置するだけでなく、学校がない地域にも図書館を設置・運営しています。これまでに建設した校舎は429、設置した図書館・図書室は1,016館・室にのぼります。累計で1,623万人が図書館を利用しています。(2021年12月時点)
信じてきたのは、「教育には人生を変える力がある!」ということ。実際に多くの子どもたちが人生を変えるのを目にしてきました。
小学校1年生の時、将来の夢を聞かれて「先生になりたい」と答えた私は、夢を叶え、今、教員として働いています。
ミャンマー(ビルマ)難民のポーさん
5歳から支援
しかし、2020年以降、シャンティが40年かけて培ってきた教育支援の根幹を揺るがす激動の日々が始まったのです。
まずは今も続くコロナ禍。学校閉鎖が相次ぎ、大切な学びの場が失われました。
そして2021年は、ミャンマーでのクーデター、アフガニスタンではタリバンによる主要都市の制圧と暫定政権樹立と、大きな政変が続いたのです。
人びとは安全を求めて住み慣れた家を捨て、今も厳しい避難生活を送っています。子どもたちは心の安定を脅かされ、その学びは大きく停滞しています。
最大75%の人々がせっけんもなく、安全な水にアクセスできない開発途上国では、手洗いすら困難です。
私たちがアフガニスタンで行った衛生啓発活動では、ある参加者に「せっけんの使い方を知っていますか?」と聞くと 、「どんな食べ物ですか?」と答えが返ってきました。
この状況で教育の優先度は低く、多くの学校が閉鎖されました。
国軍による弾圧で、子どもを含む多くの市民が犠牲になりました。空爆を受けた少数民族は、ジャングルの奥地に命がけで逃れました。
銀行が稼働しないなど、私たちの活動への影響も大きく、学校建設が一時停止に追い込まれるなどしました。
多くの市民は、恐怖政治の記憶から不安に駆られ、国内外に避難しました。深刻な食料不足も起きました。
私たちが運営する「子ども図書館」も安全への配慮から一時的に閉館に追い込まれました。
最も追い込まれたのは、やはり元から最も弱い立場にいた人びとでした。
アフガニスタン事務所の現地スタッフが出会ったある女性の実話を紹介させていただきます。
母国の行く末、収入を絶たれたこと、そして子どもたちに食べさせてあげられないことに完全に絶望した彼女の夫の心境を想像してみていただけますでしょうか。
今、子どもたちは大きな不安を抱いています。
「教育を受けられず将来もないと絶望的な気持ちになります」
「明日どうなるかも分からず不安で眠れない夜があります」
それでも、 子どもたちは「学びたい」気持ちを変わらずに持ち続けています。
学校閉鎖が続き、私たちが運営する図書館が唯一勉強できる場所である子どもは言いました。
「私はこの図書館で自分の未来を変えます」
何度も何度も私たちの教育支援活動はストップしました。
そして、毎日、人びとの苦しみと未来への絶望を目にしてきました。現地スタッフの中には、何日も眠りにつけず、日々に活力を見いだせない人も多くいました。
このような状況で、日本人である私たちが彼らの背中を押し、活動を続けても良いのか、大きな葛藤がありました。
そんなある日、スタッフが壁に貼られたある文章を指差して、ミャンマー事務所 所長の中原亜紀にこう言ったのです。
「このシャンティの基本姿勢に、『苦難の中にいる人びとと、痛み、悲しみ、喜びを分かち合い、共に歩む』とあるではないですか。私たちができることを続ける、そのために頑張らなければならないと思うし、自分は頑張りたい」
教育支援を続けるべきだ。私たちは確信しました。
実は、私たちは以前にも同じような経験をしたことがあります。
2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件後、治安が悪化するアフガニスタンで「子ども図書館」の開館と運営に従事していた時のことです。
ある男の子が、希望を持てなかったのか、こう言ったのです。
「タリバンがやってきて図書館を燃やすに決まってる」
女の子たちが反発しました。そして一人の子がむきになって言い返したのです。
「壊されたって、またつくればいいんだよ。日本人たちがきっと手伝ってくれるから」
そこにいた私は、こみ上げる涙を抑えながら、「そうだよ、みんなでまたつくろう、何度でもつくろう」と答えました。
それを聞いた子どもたちは、安心したようにまた遊びに戻っていきました。
私たちは、何度でも立ち上がり、教育支援を前に進めます。そして、子どもたちの学びと心を守ります。
それでも「学びたい」子どもたちに学びの機会を届ける。私たちの新たなチャレンジが始まりました。
ミャンマー、カンボジア、ラオスで学校建設を再開します。
インターネットの普及率が高い国では、運営する図書館活動のデジタル化を進めています。
衛生管理を徹底しています。
学校に通っている子どもと学校に通えない子どもの両方を対象に支援しています。
コロナ禍とクーデターにより資金不足に苦しむ僧院学校で、公立の学校に通えない子どものための学習環境を改善しています。
コミュニティ・センターには、子どものための図書スペースを設けています。研修の実施など、運営も支援しています。
読み書き計算ができる15歳以上の女性の割合は3割未満。あらゆる支援が必要です。
学校に通えない子どもを対象に、約9カ月間に渡る特別教室を開講し、読み書き計算を教えます。
6,000人近い生徒が通う女学校で学校図書館を建設し、教員、図書館員への研修を行います。
さまざまな危機の中においても教育を届け続ける中で分かったことがあります。それは、学びの機会は子どもたちの心も守るということです。
子どもたちの声を聞いてください。
「私は本を読んだことで、自分の可能性に気づくことができました」
「つらいことも多いけど絵本を読んでいると人生をポジティブに考えられる気分になります」
「親切な図書館員さんと話をすると、とても落ち着きます」
新しい校舎を建設することの効果は驚くほどのものです。学校に通う子どもは増え、隣のクラスの音を気にせずに大きな声で話したり、遊んだりすることができます。新しい校舎が完成するたびに、子どもの成長に必要な場所が一つ増えたと、心から実感することができます。
軍事クーデターは、今もミャンマーの人びとの心に暗い影を落としています。そのような状況において、新しい校舎は子どもたちが自分らしく光り輝くことができる場所になります。そして、そこでの学びこそが子どもたちの未来を作ります。
子どもたちが「生きる力」を身につけ、貧困などの負の連鎖から抜け出すために必要なこと。
それは教育です。私たちは、教育には人生を変える力があると信じています。
シャンティ国際ボランティア会は、学校建設や図書館の整備など、アジアの8地域で、子どもたちのための教育文化支援を行う日本発のNGOです。
1981年の設立以来40年以上、紛争や政変、自然災害や感染症などの様々な困難に遭いながら、その都度立ち上がり、教育支援を通じて子どもたちが生きる力を身につける手助けをしてきました。
学校・図書館の建設、図書館の整備を行っています。子どもたちが安全に学べる場所を住民と一緒につくっています。
本を買って届けるだけではなく、絵本や紙芝居の出版も行っています。
子どもたちと本をつなぐ大人も大切です。教員や図書館員を育成しています。
コミュニティ図書館や学校図書館の運営を行っています。図書館から遠い地域では、移動図書館活動も行います。文字を読めない子どものための読み聞かせも人気です。
少しの間でも仕事のことを忘れ、安心できる場所。
そこで、しっかりと研修を受けた学校教員や図書館員に導かれ、本に触れて読み書きを身につける。
そして、将来について考える。
その時間の積み重ねこそが、子どもたちの主体性と「生きる力」を育みます。
シャンティとの出会いは小学校の親子の時間に、絵本にカンボジアのシールを貼る作業を親子でしたことでした。この小さな行為で、カンボジアの子どもたちも同じ絵本を楽しめるかと思うと、嬉しくなりました。それから「アジアの図書館サポーター」として毎月の寄付をしていますが、サポーターに届く笑顔の子どもたちの写真付きお手紙が楽しみです。
「絵本を届ける運動」に参加されたあっこさん
学校建設 | 429校 |
---|---|
図書館・図書室設置 | 1,016館・室 |
届けた絵本 | 362,717冊 |
絵本出版 | 647タイトル |
図書館利用者 | 1,623万人 |
研修参加者 | 42,384人 |
市川 斉(いちかわ・ひとし)
地球市民事業課 課長
1990年シャンティ入職。阪神淡路大震災で神戸事務所長後、緊急救援活動に関わる。アフガニスタン事務所長、海外事業課長、事務局次長(経理総務課長兼務)、常務理事に従事。2019年7月よりミャンマー事務所長を経て現職。ジャパン・プラットフォーム副代表、国際協力NGOセンター副理事長など歴任。
40年以上の歴史を通じて、私たちは紛争や政変、自然災害など、数々の大きな困難に見舞われました。また、子どもを中心に置いた教育のあり方に抵抗されることも度々ありました。しかし、その度に私たちは困難と向き合い、活動を前に進めてきました。
思い返すと、私たちの原動力は、いつも「子どもたちの学びたい意欲」だったように思います。そして、「子どもたちの学びたい意欲」は現地の大人たちも変えてきました。
例えば、体罰や復唱中心の一方通行の授業が当たり前だった2000年代前半のアフガニスタンで読み聞かせ活動を行っていた時のことです。
子どもたちが笑ったり手を叩いて喜んだり、おはなしの世界に入り込んでいる様子を見て、ある先生が抗議してきました。
「もし、明日の授業で子どもたちが笑ったら、どうしてくれるんだ」
この先生にとって、授業で生徒が笑うことは考えられなかったのです。
しかし、そこに居合わせた校長先生が、「普通に話をしたら子どもたちは5分もじっとできない。それに比べて、あれだけ熱中していたことは、すごいことだ」と、先生をなだめてくれたのです。
子どもたちの学びたい意欲が大人たちを変えた瞬間でした。
このような瞬間を積み重ねることで、私たちは前に進んでくることができました。
読売新聞、朝日新聞、毎日新聞、東京新聞、NHK、TBS、Eテレ、BSフジ、など
UNICEF(国際連合児童基金)、JICA(国際協力機構)、外務省「日本NGO連携無償資金協力」、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)、ジャパン・プラットフォーム(JPF)、WFP(世界食糧計画)
約5万人の個人、約3万の企業様・団体様にご支援をいただいております。2021年は1,776の企業様・団体様からご支援をいただきました。
団体名 | 公益社団法人シャンティ国際ボランティア会 |
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所在地 | 〒160-0015 東京都新宿区大京町31 慈母会館2・3階 |
設立 | 1981年12月10日 |
代表理事 | 若林 恭英(安楽友の会 代表、長野県・安楽寺 住職) |
職員 | 131人(日本人職員42人、現地職員89人)※2022年4月1日時点 |
子どもたちが学校や図書館に通い、
生きる力を身につけ、卒業する。
教育支援には長い時間がかかります。あなたの継続的なご支援が、
子どもたちに教育を届け続ける
ための大きな力になります。
237人分に学習キットを届けることができます。
移動図書館活動を9回*行うことができます。図書館から遠い地域で、子どもたちが移動図書館を待っています。
*燃料費を考慮して算出しています。
60冊の絵本を届けることができます。
長い時間がかかる教育支援のための継続的なご寄付をいただくことで、たくさんの子どもたちの人生が変わります。
年に1度、図書館に通う子どもたちからの写真付きメッセージカードをお届けします。
ニュースレター「Shanti」(年2回)のほか、年次報告書(年1回)をお送りしています。年次報告書では、会計報告にてご寄付の使い道を詳細に報告しています。
ご寄付は、アジアの子どもたちのために大切に使われます。
羽持様はインターネットでシャンティの活動を知ってくださり、2015年からサポーターとしてご支援をいただいています。ご自身のSNSでもシャンティの活動をご紹介くださり、活動地の子どもたちからのメッセージカードをお届けした折などはいつも温かいメッセージをお寄せくださいます。ここ数年、子育てをされる中で、より子どもたちへの教育支援の大切さを感じられるようになったそうです。
伊藤様は2017年よりサポーターとしてご参加くださっています。お仕事柄、アジア地域を訪れる機会が多く、実際に子どもたちの厳しい状況も目にされるそうです。はきはきとされた明るいお人柄で、インタビューにも快く応じてくださいました。
自分が子どもの頃、本を読んで自分の世界が広がった気がしました。アジアの子どもたちにも、本を読んで夢や希望を持ってほしいです。
サポーターになり、訪れたラオスの図書館で「おおきなかぶ」の読み聞かせに食い入るようにしている子どもたちを見て、心の栄養が必要なんだと実感しました。
子どもは弱い立場に置かれやすいので、支援が必要だと思います。子どもたちからのカードを楽しみにしています。
あなたの人生に大きな影響を与えた一冊があるのではないかと思います。
あるいは、あなたの人生に大きな影響を与えた先生がいらっしゃるかもしれません。
その一冊や先生から受けた影響が、きっと今のあなたを形づくっていると思います。
私にもそんな一冊や先生がいます。それは、とても幸運なことだと感じています。
私の仕事は、一人でも多くの子どものために教育を受ける機会をつくることです。
学ぶ機会さえあれば、子どもたちも自分の人生を形づくる一冊や先生にきっと出会うことができます。
教育支援には、子どもの人生を変えるインパクトがあります。
どうか、教育を届ける仲間に加わってください。
中原亜紀
ミャンマー事務所 所長
1998年入職。タイ・バンコク事務所でスラム地域開発事業を担当した後、ミャンマー(ビルマ)難民事業事務所 所長、東京事務所海外事業課 課長、ミャンマー事務所 所長、シャンティ・ミャンマー国境支援事業事務所 所長を経て、2022年1月から現職。
公益社団法人シャンティ国際ボランティア会へのご寄付は、寄付金控除等の対象となります。
寄付金控除とは、寄付金のうち2,000円を超える部分について、税金の控除が受けられる制度です。
寄付金額 *1 | 最大税額 控除額 *2 |
実質負担額 |
---|---|---|
1,000円/月 (年間12,000円) |
4,000円 | 8,000円 |
1,500円/月 (年間18,000円) |
6,400円 | 11,600円 |
3,000円/月 (年間36,000円) |
13,600円 | 22,400円 |
10,000円/月 (年間120,000円) |
47,200円 | 72,800円 |
※1. 控除の対象となる寄付金額には上限(総所得金額等の40%)があります。
※2. 寄付金控除額には上限(所得税額の25%相当額)があります。
詳しく確認されたい方は、最寄りの税務署にお問い合わせください。
所得税額からの控除に加えて、お住まいの自治体によっては住民税からも控除される場合があります。詳しくは、お住まいの自治体にお問い合わせください。
P.S. 私たちは「教育には人生を変える力がある」と信じています。
このページを最後までお読みいただいたあなたは、きっとこの考えに賛同していただけるかと思います。
コロナ禍と相次ぐ政変により、途上国の子どもたちは学ぶ機会、そして人生を変える機会を失っています。
そんな子どもたちの未来をあなたの力で変えることができたら、と想像してみてください。
その想像は、今日、あなたの決心で現実に変えることができます。
どうか、アジアの図書館サポーターになってください。