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東日本大震災から10年 復興支援を考える

2021.3.11  

2011年3月11日、宮城県牡鹿半島の東南東沖130km付近を震源とするマグニチュード9(*)の大地震によって、東北太平洋沿岸を大津波が襲いました。

あの日から今日で10年が経ちました。あっという間の10年であったように感じますが、当時小学生だった子どもは成人となり、日々変わっていった街の風景を思い返すと、長い道のりであったかのようにも感じます。
徐々に片付いていった瓦礫、かさ上げをした住宅地に道路、防潮堤に復興住宅と、街は復興再建を果たしました。
インフラや住宅の再建が進んだ一方、人口減少、高齢化が止まらないのが今の東北の問題となっています。
原因は、家賃の被災者特例がなくなり、公営住宅同等に収入に応じて家賃が設定されることで、民間住宅より高額になることが指摘されてます。実際に子どもたちが就職して一緒に暮らす場合、家賃が上がるため、両親は都市部や県外の就職を勧めたとか、安価な民間住宅への引っ越しをするとの話も聞きました。また、災害復興住宅は公営住宅と同じ位置付けですから相続することはできません。ですので別居した子どもは親の別離とともに故郷は無くなってしまいます。皮肉にも被災者支援である災害復興住宅が核家族化、高齢化を助長する要因となっていることは残念でなりません。

シャンティは昨年より、令和2年7月に発生した九州豪雨の支援活動を行っています。報道でみなさんもご覧になっているかと思いますが、コロナ禍の影響で被災地の片付けは遅れに遅れ、現在もなお進行中です。活動地のひとつである福岡県大牟田市では未だに手付かずの家屋があります。それは空き家です。独居高齢者が入院したり高齢者施設に入居したことによって、連絡先や転居先が不明となり、市も警察も介入できず被害状況も確認できないのです。
被災地の復興の姿を考えるにあたって、被災前の生活に戻りたいは当然として、さらに住みやすいまちづくりを住民が考え、行動し、それを反映させる地域自治体が必要なのだと思います。地域の中で共に考え、共に生き共に学びうる社会づくりこそ、目先のことでなく10年先20年先を見据えたまちづくり、社会づくりを考え実行することが復興の姿なのではないでしょうか。

どこでも起こりうる、そして多発する自然災害に備え、これからもシャンティでは「被災地間相互交流学習活動」や、「防災まちあるき」を実施し、次世代を担う若者が、地域の社会課題に向き合い、自らの未来をどのように切り開くのかを考えるきっかけづくりに取り組んでまいります。

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愛媛県・宮城県・福島県の子どもたちが参加した「被災地間交流プログラム」の様子

シャンティ国際ボランティア会
理事 有馬 嗣朗

(*)データ出典:気象庁ホームページ

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