2019.06.19
読み物

ラオス:市場で見つけた旬のもの

こんにちは/サバイディー(ສະບາຍດີ) ラオス事務所の木村です。

先日、シャンティブログ内でミャンマーで雨季の訪れを告げる花「パダウ」が紹介されていましたね。こちらルアンパバーンでは、雨季に入ったとはいえ雨の少ない日が続いています。ラオス全土で豪雨に見舞われたという昨年の雨季とは、真逆の状況です。現地職員いわく、農村部では通常雨季の初めに行われる稲の植え付け作業も、今年はまだできずにいるそうです。コメはラオスの基幹作物。洗濯物が乾きやすいからとのんきに喜んでいた自分を反省し、早く例年通りの雨が降ることを願ったのでした。

旬を知ることができる場所

年間を通して熱帯モンスーン気候のラオスですが、その1年の中には、雨季、乾季だけではない季節の変化があるようです。それを感じることのできる場所のひとつが市場です。私は食べることや料理が好きなので市場によく行くのですが、市場には周辺の村から様々な食材が集まり、季節ごとに変わる旬の食材からラオスの食の豊かさを知ることができます。中には衝撃的な食材もありますが、それはまた別の機会に…。笑

ラオス事務所最寄りの市場「ナヴィエンカム市場」

ラオス事務所最寄りの市場「ナヴィエンカム市場」。食材のほか、服や日用品も揃います

雨の降り始めが旬のタケノコ

雨の降り始めのこの時期に旬を迎えるのが、「タケノコ」です。日本では春の訪れを告げる食材なので意外だと感じる方も多いかもしれません。しかし、ラオスには10種類を超えるタケノコがあり、乾季が終わると、徐々にタケノコが顔を出し始めるのです。この時期、市場にはさまざまな種類のタケノコが並んでいます。ちなみに、ラオスのタケノコは日本の姫竹のように細いものが多いです。

市場に並ぶ大小さまざまなたけのこ

大小さまざまな種類のたけのこ

市場で売られている生のタケノコ

生のものもあれば

ゆでたけのこ

ゆでたものも売られています

たけのこを発酵させたもの

手前はたけのこを発酵させたもの

ケーン・ノーマイ

そんなタケノコを使ったラオス家庭料理の定番が、「ケーン・ノーマイ」です。日本語では、「タケノコスープ」…非常にストレートな名前です。この料理は、タケノコに加えて青菜、ウリなどの野菜、キクラゲのほか、さまざまなハーブがすりつぶされて入っており、緑色のとろみのあるスープが特徴です。

タケノコスープ「ケーン・ノーマイ」

ケーン・ノーマイとビアラオ

そして、味付けに使われるのは、ラオス料理の定番調味料「パーデーク」。パーデークは淡水魚を発酵させたもので、タイのナンプラーのように独特の風味があり、これが味の決め手になります。

市場で売られているパーデーク

市場での一枚。手前のたらいに入っているのがパーデーク

パーデークそのものの見た目はインパクトが強く、あまり食欲がわかないかもしれませんが、辛味も少なくハーブの香る優しい味わいで、カオニャオ(もち米)にもよく合うケーン・ノーマイは屋台でも人気!現地職員もお気に入りの一品です。

屋台で売られているケーン・ノーマイ

ケーン・ノーマイは屋台の人気メニューのひとつ

今後も、ラオスの季節を感じるものを見つけた際には独断と偏見でご紹介できたらと思います。

今回もお読みいただきありがとうございました。

ラオス事務所インターン 木村沙弥香