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怒涛の対象幼稚園選定調査

2015.9.3   カンボジア

みなさま、こんにちは。
カンボジア事務所の萩原です。

シャンティは今年から、カンボジアのバッタンバン州で、「幼児教育の質の改善事業」を始めました。とはいっても、今年の主な活動は2016年からの活動の本格実施に向けた準備で、2016~2018年で計40幼稚園を支援します。

8月、この40幼稚園を選ぶため、バッタンバン州の4郡の計67幼稚園を回り、対象幼稚園選定調査を行いました。

調査期間は計7日間。2チームに分かれての怒涛の調査スケジュールです。

調査の模様を少しご紹介します。

1 教育局打ち合わせ
調査に行く、その前に。
まず、郡の教育局を訪問します。あらかじめ、こちらから教育局に対象幼稚園の選定基準を伝え、候補の幼稚園についてアドバイスを得ます。その上で、どの順番にどの幼稚園を回るか決めます。

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調査経路が決まったら、2チームに分かれて調査開始。私たちは現時点でどの幼稚園がどこにあるのかもわからないため、郡教育局に道案内をお願いします。

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幼稚園に到着! …あれ、幼稚園じゃなくて、学校?
実はカンボジアの公立幼稚園のほとんどが、小学校の空き教室を利用した就学前教育の体裁をとっているため、外観はまったくもって小学校のそれと同じです。

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木造校舎もあれば、

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小屋のような場所もあります。

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ちょっとファンシーなかわいい建物もあります。
今回訪れた幼稚園は、いずれも比較的建物の状態は良いところです。

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幼稚園に到着したら、まずはあいさつ。校長先生、幼稚園の先生、地域住民の代表で構成される学校支援委員会の面々に、調査の目的について説明します。小学校併設なので、小学校の校長先生が幼稚園の園長先生を兼ねています。

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職員室が使えないときは、幼稚園の部屋で打ち合わせすることも。
大の大人たちが小さないすとテーブルを前に、少しかわいい光景。

あいさつが済んだら、インタビュー開始。校長と学校支援委員会をインタビューするチームと、幼稚園の先生へのインタビューと教室の状態確認を行うチームに分かれます。

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私は幼稚園の先生へのインタビュー組に参加。このとき、チームごとに離れていること重要です。校長も先生も、他の先生には聞かれたくない個人的な事情があります。離れていることで、先生方がよりオープンに話してくれることがよくあります。

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外でもしっかりインタビュー。カンボジアでは外で話し合いをするのがごく一般的です。風通しがよく、光も入るので快適なのです。しかし、スコールになると校舎に逃げます。

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教室の目視確認。比較的良い状態の教室ですが、教材もなく、最低限の机といすがあるのみです。

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普通の学校の教室に幼児用の小さないすを並べただけの教室。
カンボジアでかなりよく見かけるタイプの教室です。

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小学校の机やいすをそのまま使っているところも多々あります。
中には、午前中が幼稚園、午後が小学校という教室も結構あります。

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午前中に行ったある幼稚園。子どもがあふれています。教室も先生も足りないため、すし詰めです。
一方で、親の教育への関心の低さなど、諸々の要因から、子どもの数がかなり少ない幼稚園もあります。

各チームが調査を終えると、最後に、また校長や幼稚園の先生、学校支援委員会に集まってもらって、最終確認をします。

本事業に参加する意思があるか。
協力してくれるか。
配布した物品をきちんと管理し使ってくれるか。

最終確認の会議で一番うれしいのが、「ぜひ、うちを選んでほしい。僕たちも頑張るから」との声をいただくことです。

「選定」調査ですから、私たちは笑顔で先生に接しながらも、必ずどこかで厳しい目を向けて、チェックしています。事務所の様子や教室の管理状態、校長と幼稚園の先生、学校支援委員会の距離感。ある意味、これらをドライに分析し、「ここは本当に、支援したらきちんと活かしてくれるか」を判断しようとします。ましてや、私たちは日本のみなさんからのお金をお預かりして事業をしているので、そこはシビアにならざるを得ません。

ただ、そんなシビアな調査の中にあっても、「自分の幼稚園をより良い場所にしたい」と目を輝かせる先生や住民に会えるのは、すがすがしくて、やはりうれしいものです。

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写真のお二人は、校長先生と学校支援委員会の方なのですが、「いやあ、自分の孫が幼稚園に入るから、それもあって…」と、ちょっぴりおじいちゃんの顔になって、事業への期待を語ってくれました。

対象幼稚園選定調査は8月25日に無事完了。
現在、大量のデータ入力と分析を進めています。

エクセルに映った無機質な文字たちをスクリーン上でを眺めるのは疲れますが、その先にある、あのおじいちゃん…もとい、先生や住民の方々、そして子どもたちの笑顔を思い浮かべながら、引き続き作業を進めていきたいと思います。

カンボジア事務所 調整員
萩原 宏子

  • 絵本を届ける運動
  • アジアの図書館サポーター
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