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「アフガニスタン事業15周年記念イベント」開催報告

2018.12.20   アフガニスタンイベント報告

アフガニスタン事業15周年記念イベント

2018年12月3日(月)、幡ヶ谷のJICA東京センターにて、アフガニスタン事務所設立15周年を記念し、イベントを行いました。

シャンティは2001年にはじめてアフガニスタンで緊急救援事業を開始しました。当時、米軍からの空爆によって発生した難民を対象に食料を配布しました。その後、2003年にナンガハル県のジャララバード市に事務所を設置し、教育支援事業を開始しました。

治安の悪化や隣国からの難民帰還など、未だ情勢が不安定なアフガニスタンですが、同国の現状をより良く知ってもらおうと、さまざまな分野で活躍されているゲストを迎えて講演会を行いました。

子どもたちはアフガニスタンの希望

様々な分野でアフガニスタンと日本の関係を築き、世界を舞台に活躍されている駐日アフガニスタン・イスラム共和国大使館 バシール・モハバット特命全権大使より、ご挨拶を頂戴しました。

バシール閣下は、これまでの歴史と教育の成果を振り返りながら、「ペンは剣よりも強し」、教育は国造りにおける基盤となり、子どもたちはアフガニスタンの希望だと言います。参加者へ、アフガニスタンと世界に平和が訪れるよう、心と心を繋ぎながら前進していきたいと語りかけてくださりました。

駐日アフガニスタン・イスラム共和国大使館 バシール・モハバット特命全権大使
駐日アフガニスタン・イスラム共和国大使館 バシール・モハバット特命全権大使

平和を支える

外務省 民間援助連携推進室 佐藤 靖室長からは、コロンビアで児童図書館の設置が平和構築に貢献した事例を紹介しながら、アフガニスタンの平和実現を支える支援をしていきたいとお話を頂きました。また、外務省で招へいしたアフガニスタンからの視察団から「いつか国が平和になれば、次は支える立場になりたい」と述べられたことが強く印象に残っていると紹介しました。

外務省 民間援助連携推進室 佐藤 靖室長
外務省 民間援助連携推進室 室長 佐藤 靖氏

アフガニスタンの今

第一部では、お茶の水女子大学の特任講師 青木健太氏をお迎えし、アフガニスタンの現在の様子や、今にいたる背景について講演いただきました。

同国において、タリバンやISなどの反政府組織のテロ活動は年々過激化しており、民間人死傷者の数は2014年から毎年1万人を超えています。そのような情勢下で、事実上2人の主導者がいる政治体制や国内の資源をめぐる隣国の動きなどがさらに国内の状況を複雑化しています。一方で、反政府勢力との和平を目指す動きや努力も見られており、6月にはタリバン政権と政府間で3日間の停戦が実現しました。

なかなか報道されないアフガニスタンですが、9.11後、制裁を受けるアフガニスタンに対して、日本を含む国際社会が取り残してきたことを今一度訴え、その反省を込めて気持ちを向け続けるとこが必要なのではと語る姿がとても印象的でした。

お茶の水女子大学の特任講師 青木健太氏
お茶の水女子大学 特任講師 青木 健太氏

帰還後も課題の多いアフガニスタン難民

続く第二部は、パネルディスカッションを行いました。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)より川内 敏月氏に登壇いただき、引き続き青木氏、アフガニスタン事務所長の山本英里と所長代行ワヒド・ザマニとの意見交換の場となりました。

川内氏は、世界の難民問題を踏まえて、自身が携わってきたイランでのアフガニスタン難民支援について紹介し、難民となった人たちが、アフガニスタンの治安や雇用機会、社会サービスへの有無といった不安を抱えており帰還への動機が少ないことや、難民課題の長期化が、新たな問題を発生していることに対して問題提起しました。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)副代表 川内 敏月氏
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)駐日事務所 副代表 川内 敏月氏

アフガニスタンから来日した事務所長代行のワヒド・ザマニからは、実際にアフガニスタンに帰還した家庭や子どもたちが、住む土地や食糧が確保できずに劣悪な環境に住んでいることや、言語や習慣の違いから受け入れ先の住民との軋轢に発展し、発達段階にある子どもたちのアイデンティティ形成に影響を与えていると言います。

シャンティの活動

このような、帰還後もさまざまな課題を抱えるアフガニスタンの帰還民や国内避難民を対象に、子どもにやさしい空間や仮設教室の設置を通して、子どもたちが安心して過ごせる場所や安全に学べる場所を設置してきました。

アフガニスタン事務所 所長 山本 英里(右)所長代行 ワヒド・アハマッド・ザマニ(左)
アフガニスタン事務所 所長 山本英里(右) 所長代行 ワヒド・アハマッド・ザマニ(左)

 

このような活動を通して、少しづつですが子どもの様子にもよい変化が見られるようになりました。最後には、ワヒド・ザマニから「日本の皆様もアフガニスタンの人と同じ空の下にいます。ぜひ私たちを忘れないでください」とメッセージが伝えられました。

12月初旬の肌寒いなか、多くの方にお集まりいただきました。皆さまに支えられて、15年の継続した活動を行うことが出来ました。今後も、アフガニスタンの平和と子どもたちの笑顔のために、活動を続けて参りますので、応援を宜しくお願い致します。

アフガニスタンの民族衣装を着て
当日、アフガニスタンの民族衣装を身につけたシャンティスタッフが来場者をお出迎え

【イベント報告】
事業サポート課 竹本

  • 絵本を届ける運動
  • アジアの図書館サポーター
  • 本の力を、生きる力に。