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コロナと向き合って ~ミャンマーからの報告~

2020.7.16   ミャンマー

ミャンマー事務所の市川です。2020年3月24日にミャンマーでコロナ感染者が初めて発表されて以来、活動の縮小、出勤制限など、様々な制約を受けながらも、ようやくコロナと向き合いながら、活動継続にメドがつきつつあります。この4カ月間の状況をお伝えしたいと思います。

「会議をキャンセルしたい」突然の出張中止

「教育省から会議をキャンセルしたいと電話がありました」と、ミャンマー人スタッフのトータさんから一報あり。首都ネピドーまで、我が事務所のピーから車で5時間。来年からの新たな合意書を取り付けるために、非常に重要な会議だったのですが、当日の朝、最初のコロナ感染者が正式に発表されたのでやむを得ません。中国と国境を隣接していて、今まで感染者の報告がなかったのが不思議でした。すべての活動の自粛、入国者の14日間の施設隔離が義務づけられました。

マーケットには至る所に仮設の手洗い場と石鹸
マーケットには至る所に仮設の手洗い場と石鹸

忍び寄る見えない敵

最初の感染が確認されてから10日後、事務所のあるピー県で最初の感染者(一家四人)が確認されました。その家族が、ピーの街中で、買い物やレストランに行っていたとの情報もあり、見えない敵が近づいてくるかのような緊張感が漂ってきました。あるスタッフは、その家族との隣近所ということもあり、2週間自宅待機としました。政府の対応もさらに加速し、首都ヤンゴンから地方に移動した人は、地域の隔離施設(その多くが学校施設を利用)に、2週間ほど隔離するケースもでてきました。当会ミャンマー事務所としても、急きょ、在宅勤務体制に切り替えました。

「スティホーム」であっても、道路工事は続く
「スティホーム」であっても道路工事は続く

完全な外出禁止でなかったので、ピーの街に買い物には出かけられましたが、半分くらいの店は閉まっていて、レストランは、すべてテイクアウトのみの営業。ミャンマー人の心ふるさとであるエヤワディ川沿いも、普段なら家族連れで賑わっていますが、ほとんど人を見かけなくなりました。しかし、道路工事で働く労働者は、3密が当たり前で、工事の追い込み中。昼休みはみんなでごろ寝で体を休め、日銭で稼いで生活せざるを得ない人々の生活の厳しさを垣間見ました。

当面の体制づくり

4月に入り、NGO、JICA、日系企業やその家族など、多くの外国人が帰国を余儀なくされ、帰国便がいつストップするかわからない状況となり、ピー事務所の日本人スタッフの一時退避帰国の判断をしました。帰国したら、いつ再入国できるわからないリスクはありましたが、事務所設立から7年目を迎えて、ミャンマー人スタッフ自身で事業や事務所運営を実施できるような状況になりつつあり、彼らを中心とした運営体制に一時的に引き継いで、事業を継続する道を選択しました。

エヤワディ川沿の夕暮れは人で賑わうが誰もいない(2020年4月4日)
エヤワディ川沿の夕暮れは人で賑わうが誰もいない(2020年4月4日)

活動継続のため、オンライン会議とオンラインライブラリーを開始

当初は不安ばかりで、ネット環境が悪い中、ミャンマーと日本でオンライン会議を始めるまでが一苦労。しかし、事業継続をどうしたらできるか、率直に、議論して、研修会や会議も可能な限り、オンラインに変更。

6月には、3カ月間中断していた公立図書館との会議もオンライン会議で大成功。一歩一歩進める中で、不安が確信となり、自信へのつながっていく様子が、現場からの報告から伝わってきました。

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オンライン会議ツールを駆使して公共図書館との会議

また、他事務所とも連携して、これまでにシャンティが出版した絵本をインターネットを通じて発信できるようオンラインライブラリーを開設し、絵本の読み聞かせ動画をYouTubeで公開しています。


オンラインライブラリー ミャンマー人スタッフのノウェマの読み聞かせ

その他の読み聞かせ動画はコチラから「SVA Myanmar Office – YouTube」

そして、新たな一歩へ!

ミャンマーでの感染者は、累計で336名(7月13日現在)。この2カ月間の市中感染者はほぼ皆無で、海外から帰国したミャンマー人の感染者のみが報告され、感染の抑え込みは一定の成果をあげておりますが、まだまだ予断を許しません。

厳しい状況が続きますが、新たな活動にも踏み出し、一日でも早く、ミャンマーに戻って一緒に活動できることを、今から楽しみにしています。

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