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モン族を代表するもうひとつの技法「リバースアップリケ」

2020.11.19   クラフトエイド東京事務所より

こんにちは。クラフトエイドです。

突然ですが、皆さん、モン族の「リバースアップリケ」という伝統技法はご存じでしょうか?

モン族の人たちは、ラオスの森シビライ村シリーズの商品が代表的なので、刺繍のイメージが強いかもしれません。
でも実は、この刺繍よりも難しいと言われる「リバースアップリケ」も得意としています。151342956

(写真:モン族アップリケコースター)

アップリケは、皆さん耳にしたことがあるかと思います。
いろいろな形に切った布をもう一枚の布に縫い付けることで、模様を作っていく技法です。
ベースになる布の上に、模様が加えられていくイメージですね。

「リバースアップリケ」は、その一般的なアップリケの逆(リバース)で、2枚重ねた布の上側の布に切れ目を入れて端を内側に織り込み、下の布にまつり縫いをして模様を作っていく技法です。
上の布を切り、下の布の色を見せることで柄を作っていきます。

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白い布に黒い布を重ねて、上の黒い布に切り込みを入れて下にまつり縫いしていくと・・・

・「・テ・ラ・・ア・ン。シ・チ

写真右下のようになります!(写真:モン族リバースアップリケポーチ)

こちらはシンプルに2色ですが、3枚以上の布を重ねてカラフルに色が重なり合った柄を作ることもできます。
アップリケは、もともと布の補強のために生まれた技法と言われています。
何枚も重なって細かく纏られていると確かに布がしっかり丈夫になりますね。
こういった技法が生活の中から生まれてきたことがよくわかり、つくづく面白いなぁと思います。

珍しいアップリケのように思いますが、中南米の先住民族クーナ族の「モラ」アップリケもこの技法です。
また、アイヌ民族の皆さんの伝統的な衣装にも、この技法が用いられています。

モン族の皆さんは、刺繍と合わせてスカートを飾ったり、襟元を飾ったり、絶対に丈夫でないとならない赤ちゃんのおんぶヒモに使ったりしています。

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リバースアップリケの模様には、やはり、意味があります。
健康と繁栄を意味するカタツムリや、モン族の始祖という意味の蝶、豊かさの象徴であるゾウの足跡など。
身近な自然と生活に関連する模様が多くあります。

最後に、アップリケコースターからひとつ、私のお気に入りの柄をご紹介します。
こちら、何に見えますか?
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これは、野菜畑を表現しています。
確かに畑も四角く並んではいますが、私が初めてこの柄を見た時は、田んぼに見えたのです。
私たちにとって身近な田んぼは、漢字が表現する通り、四角く整備された水田です。
一方で、モン族の人たちは焼畑稲作をしてきました。
森林や草地の一部を焼いて土地を作るため、必ずしも四角いとは限らないのです。
家の近くに作る野菜畑の方は、管理しやすく四角くするのだろうなぁと想像が膨らみます。

アップリケの模様ひとつからも、その人たちの暮らしが見える、クラフトエイドらしいおすすめの逸品です。

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