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新年のご挨拶 事務局長 山本 英里

2021.1.3   事務局長東京事務所より

新年のご挨拶申し上げます。事務局長の山本英里です。日頃からシャンティの活動を支えてくださる皆様に心より御礼申し上げます。

2020年は、年明け早々から新型コロナウィルスの感染拡大という未曽有の事態に日本だけではなく、世界中が翻弄された1年でした。シャンティの活動国では、日本が最初に出勤制限などの対応を迫られ、続いて感染の拡大の波はネパール、アフガニスタンを襲い、深刻な人道危機を引き起こしました。タイ、カンボジア、ラオス、ミャンマーの対象国では、厳しい行動制限などの感染拡大予防策により感染の拡大を抑えられていたものの、昨年末にはミャンマーで急激な感染の拡大が進むなど予断を許さない状況が続いています。この1年で私たちを取り巻く環境は大きく変化しました。その中で、貧しい人たちがより困難な状況に陥り、さらなる経済、教育格差が広がるといった社会構造がより顕著になったように感じます。

2020年の新たな挑戦

◆国内事業の展開

コロナ禍ではありましたが、目標に掲げていた日本国内における外国ルーツの子どもたちの支援活動は、「オンライン居場所」という新たな試みがようやく軌道に乗り始めました。非日常的な生活が続き、社会的距離が基本になる中、もともと孤立傾向にあった外国ルーツの子どもたちが更に日本社会の中で孤立していくのではという懸念がありました。本来であれば、直接触れ合い、楽しい時間を共有する中で、個々の悩みを相談し合えるような居場所づくりが理想ではありますが、コロナ禍においては公共施設の使用も大人数で集まることへの制約も多く、それではせめてオンラインでも実施してみよう、と開始されました。「オンライン」という環境だけでは、どうしても生じる制限もあるため、状況をみながら少しずつ実際に集うことができる居場所づくりも検討していきます。

WAKUWAKU×ルーツ」(ワクワク・クロス・ルーツ)

この活動は、NPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワークと協働事業で、居場所の運営はWAKUWAKU×ルーツとして行っています。

◆組織の基盤強化

中期計画で掲げている組織の基盤強化ですが、コロナの状況は返って多様な働き方を具体的に考えるきっかけになったと思います。これから新しい働き方を通してシャンティがさらに社会課題の解決に貢献していけるよう組織運営を進めて参ります。

 

2021年の抱負

2020年は、新型コロナウィルスの感染拡大に対し、子どもたちや職員を感染から守りながら活動を継続できるのか本当に悩みました。そんな時、職員の一人が言ってくれました。「こういう時こそ活動を続けるのがNGOではないのか」と。その声におされ、安全対策を取りながらも継続することを方針に掲げました。

国連が発表した報告によると、このコロナの影響で、残念ながら途上国の貧困率はさらに悪化し、経済状況は30年ほど後退するだろうといわれています。私たちが活動する教育分野も一度復興を中断してしまえば、せっかくこれまで培ってきたものがゼロになりかねません。何とか踏ん張っていかなければと思っています。

IDP・帰還民の子どもたち
写真:アフガニスタンの帰還民の子どもたち。生活はさらに厳しくなっています。

写真①アフガニスタンでの食糧支援の様子
写真:アフガニスタンの帰還民・国内避難民を対象にロックダウン中の食料支援を行いました。

コロナの問題は世界中で起きているので、今は自分のこと、自国のことを考えるのに精一杯で余裕がない、そのような状況になっていると思います。ただ、私たちの事業地ではコロナではなく、飢餓で亡くなる人の方が増えるということ、1年近く学びの空白が生まれている子どもたちがおり、教育格差が広がることが懸念されています。より困難な人々に目が向けられるよう国際社会が一丸となって取り組んでいく必要があるのではないかと感じています。

 

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写真:今も難民キャンプという世界しか知らない子どもたちがいます。

2021年は、40周年Yearを迎え、環境の変化に柔軟に対応しながらシャンティのミッションを達成できるよう国内外の事業展開、組織運営にさらに力を入れていく1年にして参ります。一人でも多くの子どもを笑顔にするため、引き続き、皆様のご支援、ご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。

公益社団法人シャンティ国際ボランティア会
事務局長 山本 英里

  • 絵本を届ける運動
  • アジアの図書館サポーター
  • 本の力を、生きる力に。