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ミャンマーの子どもたちの今

2021.4.26   ミャンマー国境

ミャンマーでクーデターが発生して3ヵ月が過ぎようとしています。この間デモ参加者と治安部隊の衝突は続き、4月現在、犠牲者は700人を超えてしまいました。この間、子どもたちも複数人犠牲となり、先日23日は7才の少女が銃弾を受けて亡くなったというショッキングな一報が入って来ました。

すでにご存じの方もいるかと思いますが、こうした状況を受け、3月28日にユニセフ事務局長から子どもたちが置かれえている状況を懸念する以下のような声明が発表されました。

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11歳の少年、11歳の少女、13歳の少年2人、13歳の少女、16歳の少年3人、17歳の少年2人が、撃たれて死亡したと報告されています。また、1歳の女の子は目にゴム弾を受けて重傷を負いました。これらは、2月1日にミャンマー軍が政権を掌握して以降、最も死亡者が多かった27日の子どもの犠牲です。

この2ヵ月間、ミャンマー全土において、少なくとも35人の子どもが命を奪われ、多くの子どもが重傷を負い、約1,000人の子どもや若者が治安部隊によって恣意的に拘束されたと報告されています。何百万人もの子どもや若者が、直接的または間接的にトラウマを抱えるような暴力に晒され、メンタルヘルスや心の安定が脅かされています。

暴力による直接的な影響に加えて、子どもたちには、長期的に深刻な影響が及ぶ恐れがあります。

子どもへの重要なサービスの提供はすでに停止しています。約100万人の子どもが主要な予防接種を受けられず、約500万人がビタミンAの補給を受けられず、約1,200万人がもう1年教育を受けられないリスクに晒され、4万人以上の子どもたちが重度の急性栄養不良の治療を受けられていません。さらに将来、約28万人の弱い立場に置かれた母子が生命線である現金給付を受けられなくなり、25万人以上の子どもが基本的な水と衛生サービスを受けられなくなります。
(引用:ミャンマー 子ども複数人が犠牲に ユニセフ事務局長、強く非難 (unicef.or.jp))
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こうした重要なサービスを長期的に受けられなくなることは、子どもたちの未来に対して大きな懸念であり、何よりも子どもたちのからだと心へ与える影響は計り知れません。

厳しい状況がまだ続く中ではありますが、カレン州におけるコミュニティー・リソース・センター(CRC)は何とか開館を続け、地域の子ども、大人たちに本の貸出しなど最小限のサービスではありますが、継続してきています。少数民族武装勢力と国軍との間で衝突が生じている所もある中で、安全を第一に村長や運営委員会による対応、運営がなされてきています。もちろん以前と同様な活動を行うことは難しいですが、こうした状況下にあるからこそ、子どもたちが絵本に触れ少しでも心が癒されるように、センターの役割を少しでも維持していけるよう、関係者と取り組んでいきたいと思っています。

先日、各村とオンラインで結び、月次モニタリングを行いました。画面上ではありましたがCRCスタッフの元気な様子が見れて嬉しかったです。3月は延べ250人もの子どもたちが図書館に来て読み聞かせや読書を楽しんだと報告を受け、日々尽力を続けてくれているCRCスタッフに感謝の気持ちで一杯になりました。彼ら自身も辛い日々を過ごし、活動へエネルギー、意欲が維持できない状況にあるはずだと思うですが、子どもたち、地域のために活動を止めない彼らの姿勢に力をもらっています。

この間、これからの活動への不安を考えない日はありませんが、ある日の会議で一人のスタッフに言われたことがあります。壁に貼ってあるシャンティの基本姿勢「苦難の中にいる人びとと、痛み、悲しみ、喜びを分かち合い、共に歩む」を指差して、私たちが出来ることを続継する、そのために頑張りますと。ミャンマーの人たちの強さを日々痛感しながら、この基本姿勢を忘れずにいなければと思います。

CRC

ミャンマー国境支援事業事務所
中原亜紀

  • 絵本を届ける運動
  • アジアの図書館サポーター
  • 本の力を、生きる力に。