絵本は子どもたちの成長に欠かせないもの|夫婦で参加する絵本ボランティアさんインタビュー
「絵本を届ける運動」を支えてくださっている絵本ボランティアさんの中に、ご夫婦で参加してくださっているお二人がいます。今回は、杉岡桂子さんと杉岡弘精さんになぜ2人で参加するようになったのか、そのきっかけやシャンティとの出会いについて伺いました。
「絵本を届ける運動」への参加をきっかけに、絵本ボランティアに
弘精さん:2013年ごろにテレビ番組でシャンティが紹介されているのを見て、日本語の絵本に現地の言語のシールを貼ることにより子どもたちが絵本を読めるようになる取り組みが紹介されており、とても画期的な支援の方法だと感じました。
また、2人の子どもたちが幼いころ、寝かしつけるときに絵本を何冊も読んでほしいとせがまれていたことを思い出し、絵本を通しての支援ができたらすばらしいと考え、最初は「絵本を届ける運動」に参加しました。これまで11年間で47冊の絵本を作成してきており、今ははやく50冊を達成したいと考えています。
2023年2月に、全国から集まった完成した翻訳絵本を、活動地各地に届けるための絵本を搬出するお手伝いをさせてもらったことをきっかけに、現在は月1回ほど絵本ボランティアに参加しています。
桂子さん:夫が12年ほど前から「絵本を届ける運動」に参加し、訳文シールを貼る作業をしているのを見ていました。子育てや仕事が落ち着いて自分の時間ができたことで、私も絵本ボランティアとして参加するようになりました。
夫婦で参加することで、その日にどのようなボランティア作業を行ったのかを共有できる点が良いところです。
つくった翻訳絵本が子どもたちに届く。この感動を多くの人に感じてもらいたい
弘精さん:子どもたちには絵本を読むことで新たなことを学んだり、感動したり、楽しみながら豊かな心を育ててもらいたいと考えています。
桂子さん:絵本に出会えない子どもたちに少しでもすてきなお話に出会ってもらえたらと思います。
弘精さん:シャンティの「絵本を届ける運動」は、実際に手を動かしてシールを切り取り、該当箇所に貼り付けて、翻訳絵本を完成させることで、ボランティア活動に参加している充実感や達成感を感じることができます。この感動を多くの方に感じてもらいたいですね。
また、そうして届けた翻訳絵本が現地の子どもたちに夢を与え続けられるよう、今後も継続していただきたいと思います。微力ではありますが、私たち夫婦も末永く協力していきたいと思っています。
桂子さん:子どもたちが育っていく過程において、絵本は欠かせないものだと思います。これからもこの運動がさまざまな人にも広がり、たくさんの国の子どもたちへ絵本が届くことを願っています。
おすすめの1冊『りんごがひとつ』『ぱくぱく はんぶん』
弘精さん:私は『ぱくぱく はんぶん』(福音館書店)です。おばあさんがおじいさんにケーキを半分残すようにお願いしていたのに、イヌがやってきて、さらに次々に動物がやってくる間にどんどん小さくなっていってしまうところが好きです。
桂子さん:私は『りんごがひとつ』(童心社)がおすすめの1冊です。主人公のなっちゃんと動物たちのふれあいが優しく、暖かい気持ちになります。ほのぼのとした絵のタッチも心を和ませてくれます。
写真の絵本:
『こねこが』作:まつおか たつひで 出版社:めくるむ、『もうちょっと もうちょっと』文:きむら ゆういち 絵:高畠 純 出版社:福音館書店
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