ナショナルスタッフの役割
サバイディー。
ラオス事務所の加瀬貴です。
手前味噌で恐縮ですが、今回はナショナルスタッフ(現地職員)の大切さを皆さんにお伝えしたいと思います。
ナショナルスタッフなくして、当該国(ここでいうラオス)での支援活動はできないと言っても過言ではありません。
支援活動を展開する中で、ニーズの発掘、関係団体との調整、受益者との調整、活動実施、予算の管理、計画の進捗管理、事務所の管理、各種関連手続き、などなど、その果たすべき役割は多岐にわたります。
皆さんからいただく貴重な支援金が、「しかるべき形態を通じて、しかるべき場所で、しかるべき時に、しかるべき人に」届けるためには、ナショナルスタッフが「点と点を線でつなげる」上でとても重要な役割を果たしています。
私たち日本人は、当該社会の外部者であることは、どんなにその国を想い、愛情をもっても、変わることはありません。このことは決して否定的なことではなく、第3者として、客観性を持ち、活動展開を行うことができるという利点でもあります。
所長という役職の上で、様々な意思決定を行っていますが、当該社会がもつ日本と異なる社会性に頭を悩ますこともしばしばです。私の理解が及ばない中で、物事が変わったり、決まっていくこともありますが、その際には、ナショナルスタッフの意見が、それらの是非の判断基準として、とても大切です。
いわゆる、「ラオス的な」ことが、ここでは正しいのか、そうでないのか、そのような事を常に考えながらの業務です。
そんな中で、第3者としての私たちの意見や考えを譲ることができない時もあります。決して、「上から目線」という訳ではないのですが、発展途上国特有のガバナンスの未整備や、社会的な不合理を感じることは、ラオスに限らず、どの国でも見受けられるかと思います。それらの調整役として、異なった考えをバランスよくつなげていくことをナショナルスタッフは行っています。彼らにとってみて、いわゆる「日本的な」ことを、うまく「ラオス的な」ことに繋げているのだと思います。
活動を展開していく中で、様々な方から多種多様なご意見を頂きます。時にそれらはある種の苦情であったり、誤解であったりする時もあります。
一つ一つ、誤解を紐解き、賛同を頂けるように、丁寧なそして粘り強い対応が求められ、その最前にナショナルスタッフがいるのです。
「この国の教育が少しでも改善するように、日々最前に立ち、困難に立ち向かう、ナショナルスタッフのみんなを少しでも支えることができれば」そんな想いを頂きながら、今日も業務を行っています。
加瀬貴