2020.03.30
海外での活動

ラオス事務所インターンで得たもの

ラオス
活動風景

サバイディー/こんにちは。ラオス事務所の木村です。

この度、新型コロナウイルス感染症に罹患された方々には謹んでお見舞い申し上げますともに、一日も早い快復を心よりお祈り申し上げます。

私がルアンパバーン事務所でインターン活動を開始してから、11カ月を迎えようとしています。私の最後の更新となる今回は、インターン生活で得たものについてお伝えしたいと思います。

 

あるとき、当会が建設した小学校で、児童だけでなく住民も対象とした衛生教室を開催したことがありました。手洗い、歯磨き、校舎の清掃などについて学び、コミュニティ全体の衛生意識の向上を図るというものでした。
そこで参加者全員にノートを配布した際、ある女性が「私はいらないわ」と遠慮するような素振りを見せました。なんて控えめな方だろう、と思っていましたが、彼女は読み書きができないため、ノートをもらっても自分には必要がないために遠慮していたのでした。
ラオスにおける成人の識字率は約80%ですが、ジェンダーや居住地域、年齢層、民族による格差が大きいことが課題です。資料を読んで知っていた情報でも、改めてその現実を目の当たりにしたとき、自分の中での受け取り方がまったく異なり、このような場所にこそ支援が必要なのだと思いました。

 

衛生教育の様子

 

また、こんなこともありました。

学校建設では、建設した学校をコミュニティ主体で維持管理していただけるよう、建設時から村人と協力しながら取り組んでおり、整地や木材の調達などを担っています。ある学校では、校庭に十分なスペースや校庭に続く道を確保するために整地を依頼していたのですが、定期的に進捗を確認していく中で、スケジュールよりもかなり早いペースで整地を完成させてくれました。
この学校は村に初めて完成する学校だったため、村全体が学校の完成を心待ちにしていることがよくわかるエピソードでした。

村人の協力なしには進めることのできない学校建設

ほかにも、移動図書館活動で絵本を楽しそうに読む子どもたちのきらきらした目や、日本の技術を取り入れながら、自分たちの授業を向上させようとする小学校教員の真剣なまなざしなど、インターンの活動期間には、現場で見た光景はくっきりと私の心に残っています。

 

また、ブログではなかなかお伝えすることができなかったのですが、ラオス事務所のスタッフは、本当に素直で優しい職員ばかりです。私自身、とても救われました。

「キン・カーオ」、ご飯を食べましょう、という意味のラオス語なのですが、ラオス人にとって食事は生活の中心にあり、この言葉は時間帯によっては挨拶がわりに使われるほど生活に浸透した言葉です。
何かうまくいかないことがあっても、現地職員が「キンカーオ(ご飯食べようよ)」と声を掛けてくれ、ふっと気持ちが軽くなる気がしました。

事務所で現地職員と食べたランチ

 

活動期間中は、ラオス事務所の所長やスタッフ、また東京事務所のスタッフにいつも助けてもらい、無事に本インターンシップを無事に終えることができました。1年間、大変貴重な経験をさせていただき、ありがたく思います。
この場をお借りして、感謝申し上げます。
そして、ブログにつきましても、お読みいただきありがとうございました。ラオス事務所の事業、活動の様子、現地の生活の様子が少しでも身近に感じていただけたのであれば嬉しく思います。

 

本インターンの経験を活かし、終了後も自分にできることは何か考えて行動していきたいと思います。
今後とも、弊会及びラオス事務所の活動にご支援をお願いいたします。

 

コープチャイ・ライライ(どうもありがとうございました)!


ラオス事務所インターン
木村沙弥香