2020.03.22
海外での活動

謎解明!国際協力の仕事!~東京事務所編~

スタッフの声
ネパール

NGOの東京事務所のお仕事って、どんなことをしているかご存知ですか?

今日は、イメージがわきづらい、謎に包まれている東京事務所での事業サポート課のお仕事について、ブログを書きたいと思います。

東京事務所

謎に包まれた東京事務所の様子(写真にぼかしを入れています)

国際協力というと、発展途上国に行って、現地の人と協力しながら、学校を建てるといったイメージがあるかと思います。私は東京事務所の事業サポート課で、ネパール担当をしていますが、最近、自分の仕事について、初対面の方に説明することが難しいなと感じています。

先日、何の仕事をしているか聞かれた際、「アジアで教育支援をしている国際協力NGOで、ネパールの担当をしている」と伝えたところ、「ネパールの学校で先生をしているの?」と聞かれました。私は、教員免許を持っていませんし、先生でもありません。アンケートなどで職業欄があると、選択肢にNGOがないので、“事務職”を選んでいます。そう、実は、パソコンに向かって書類を作成するお仕事が多いのです。

解明!事業サポート課のお仕事!

東京事務所での事業担当のお仕事は以下のようなものがあります。これは団体の規模や組織の特性、国や地域、事業内容でも変わるので、ネパール担当の業務の一例となります。

・公的資金申請、報告、調整
難しそうな言葉ですが、外務省の日本NGO連携無償資金協力やJICA草の根技術協力事業、ジャパン・プラットフォームなどの日本政府からの助成金で実施している事業に関するお仕事です。具体的には、書類の作成と、その内容を決める会議やメールのやり取りが中心です。流れとしては、事業ごとにそれぞれの制度に申請します。審査を経て、承認されてから、事業を開始します。必ず、中間報告、終了報告など適切に事業の報告を行います。発展途上国では、予期せぬ政治の変更や、災害などにより、申請した事業内容から大きな変更が必要になることがあります。その際も適切に変更の申請をします。現地駐在の日本人が申請書や報告書を作成し、それを東京の事業サポート課の担当が確認し、他課や、各制度の担当者と調整することが多いです。

・民間の補助金の申請、報告、調整
政府以外の企業や、個人、民間団体の助成金や補助金も頂いています。先に書いた公的資金と同様に、申請や承認後の事業の調整、報告を行います。新たな補助金を探すこともお仕事の一つです。

・ご支援者の皆様への申請、報告
個人や団体の皆様からのご寄付が事業運営を支えています。他課と連携しながら、ご寄付を募ったり、ご寄付を頂いた事業の進捗や完了の報告を行ったりします。

・広報資料の作成、情報提供
広報リレーションズ課と連携し、広報資料の作成や、広報に使用する写真を用意します。時にはイベントを開催したりもします。学校などから依頼があり、講演をすることもあります。

・事業の調整
東京にいる専門家と現地をつなげることも重要な東京事務所でのお仕事です。駐在員や現地スタッフの来日時の宿泊やスケジュールの調整なども行います。アフガニスタンのように現地に日本人が駐在できない場合などは、より深く事業の内容に入って、研修の内容や、購入する物品の選定、予算管理なども行います。日本で研修を実施するときは、その手配をすることもあります。また各事務所の予算や、総務に携わることもあります。この事業の調整は各国、各事業によって内容が大きく異なります。時には、現地に出張することもあります。

ネパール出張

出張編はまたの機会に。

・課内業務やネットワーク参加
担当ごとに分かれている業務が多いですが、担当同士の横の連携も重要です。そして、内部だけでなく外部のNGO間のネットワークに参加して情報を収集したり、研修や勉強会に参加してその情報を団体に還元したりなど、東京にいるからこそできる業務です。

他にもたくさん様々な業務がありますが、まとめると、現地事務所と東京をつなげる橋渡しの業務だと思います。団体によって業務内容や分担が異なりますが、事業サポート課の国担当は、直接、現地で活動し、支援対象者のコミュニティの人々や子どもたちに会う機会は少ないです。各国でがんばっている現地スタッフや、駐在員、所長、みんなが全力を発揮できる環境を整えること、東京からサポートすることが事業サポート課のお仕事です。

シャンティには、事業サポート課だけでなく、いろんな部署があります。現地事務所、東京事務所、ボランティアさんやインターンさん、そしてご支援者のみなさまのお力で活動しておりますので、今後ともご協力のほど、宜しくお願い申し上げます。

事業サポート課 竹本