ラオス ルアンパバーン県 4,299人の水害被災者に緊急物資を配布しました
サバイディ・ビーマイ(あけましておめでとうございます)
2024年は、シャンティ・ラオス事務所の活動にご理解、ご協力いただき誠にありがとうございました。
昨年はラオスにおいて、7月のモンスーンや9月の台風11号(ヤギ)の影響によりラオス各地で大洪水が発生し大変な年となりました。
特に9月の洪水の被害は大きく、シャンティの事務所があるルアンパバーン市においても、メコン川の水位が上昇し、一時は市内の各所において立ち入り規制がかかりました。
また、ルアンパバーン県において、川沿いに位置する地域や村々でも甚大な被害が確認されました。
そんな状況を受け、シャンティは761世帯(4,299人)の水害の被災者に食料と衛生品を含む生活必需品を配布する事業を実施しました。
緊急救援物資の調達
事業が開始してすぐに、ルアンパバーン県及び郡の災害管理局また対象村の村長と直接連絡を取り被災状況の聴き取りを行いました。
この調査から確認されたニーズに沿って、支援用の物資を選定しルアンパバーン市内で購入しました。
一世帯当たりの配布物資の内容は、以下の通りです。
食料物資:米60kg、魚缶詰20個、ドライフード30個、調味料(油、砂糖等)1セット
生活必需品:石鹸6個、衣料洗剤2パック、歯ブラシ・歯磨き粉、キッチンセット(皿、お椀、スプーン等)、マット1枚
物資が運び込まれた後、ラオス事務所職員総出で梱包作業を行いました。
梱包が済んだのちに、運搬用のトラック3台に緊急用物資を積み込み、その後、ルアンパバーン県内の6郡37村に物資を届けました。
緊急用物資の運搬と配布
シャンティ・ラオス事務所の職員は3チームに分かれて、ルアンパバーン市をはじめとするルアンパバーン県で被災した6郡(ムンゴイ郡、シェンゲン郡、ビエンカム郡、パクセン郡、チョムペット郡)で物資配布を実施しました。
対象とする村によっては、道幅が狭く大型トラックの通行が困難で、途中から小型トラックに物資を積みかえたり、村が川の向こう側に位置しているためボートを使って物資を運んだりしました。
そうして多様な方法で送られた物資は、無事761世帯、4,299人の被災者に届けられました。
物資を受け取った被災者からは感謝のことばをいただきました。
“洪水の被害を受けた後、これからどうやって生きていくのか想像がつかず、絶望の淵に立たされました。そんな時、シャンティやジャパンプラットフォーム、日本のみなさんから食料をもらえてとても安心しました。心より感謝いたします。”
41歳 女性
“支援を届けてくれたシャンティのことを誇りに思います。誰も私たちを助けてくれないと思っていました。傷ついた私たちの心を救ってくれてありがとう。“
61歳 男性
この他、配布後に行った聞き取り調査では、家屋等の被害で、未だ修復できない状況に置かれる人々の声も届けられました。
今回の我々の支援は、水害の被害に対して非常に小さなものでした。しかし、被災者の声に表れているように、支援を届けるということが、彼らの心の救いになったと信じています。
ラオス事務所職員一同
※本事業は、ジャパンプラットフォームの助成によって実施されました