2021.12.16
海外での活動

電子図書館を更新しています

カンボジア

チョムリアップスオ(こんにちは)!カンボジア事務所の山内です。
カンボジアでは11月から幼稚園以外の学校が全て再開となり、制服を着て登校する子どもや親が子どもの送り迎えをする様子を見かけるようになりました。1クラスの人数を15人以下にして再開しているため、子どもたちが受ける授業回数は通常時と比較し減っていますが、学校周辺の屋台も合わせて再開するなど、街が少しずつ活気を取り戻しているように見えます。

カンボジア事務所では、コロナ禍の学校閉鎖によって、学びの機会を失ってしまった子どもたちのため、昨年の7月から電子図書館をオープンしました。電子図書館について、詳しくはこちらのブログをご覧ください。
今年の3月から学校が再度閉鎖したことを受け、継続してオンラインで学びの機会を届けるため、カンボジア事務所では電子図書館の更新を進めています。新しい電子絵本と読み聞かせ動画、そして新たな試みとして非識字者向けに音声動画を作成し、随時追加していますので、皆さんにご紹介したいと思います。

電子図書館の新しい試み

これまでは子どもたちを対象にコンテンツを作成していましたが、コロナ禍で学びの機会を失ったのは子どもたちだけでなく、大人も同じです。特にカンボジアの農村地域では文字の読み書きができない非識字者が多く暮らしており、生活に困難を抱えています。識字教室の機会もありますが、その機会は多くありません。そういった人達が家にいても文字の読み方の練習ができるよう、絵本のイラストのみを表示し、おはなしをゆっくり読み上げた音声とクメール語字幕を付けた音声動画を作りました。

こちらが初めての試みの音声動画(過去の出版絵本「欲張り者」から)です。クメール語を習っている方がもしいらっしゃれば、練習教材になるかも?!しれません。

動画の撮影場所も新しくなりました

新しいおはなし動画の撮影も行っています。コロナの状況が落ち着き、州を越えた移動ができるようになってからは、コミュニティラーニングセンター(以下CLC)でも撮影を行いました。シャンティが継続支援しているCLCは、サービスを縮小しながら学校閉鎖期間中も開館を続けており、今後の利用を視聴者に呼び掛ける意味を込めて、撮影場所をCLCにしました。

読み聞かせ動画撮影の裏側

撮影当日、いつも通り子どもたちがCLCに来ており、それならまずは練習ということで、ロアット職員が撮影前に子どもたちに読み聞かせを実施。久しぶりの対面での読み聞かせにリラックスした様子でした。

但し、静かにしてずっと座っていてねとお願いしても、どうしても子どもたちの声が動画に入ってしまったり、思わず立ち上がってしまう子どもがいたり、、ということで、本番の撮影の時は子どもたちには別の部屋や外に移動してもらいました。

ラタナ職員も読み聞かせ動画に初挑戦しています。ロアット職員と本の向き等を事前に確認しながら、撮影に臨みました。緊張したと話していましたが、ベテランのロアット職員から良いね!と褒められていました。この動画はカンボジア事務所のYou tubeから見ることができます。

私は今回の更新からこの電子図書館に関わりましたが、読み聞かせ用の道具の準備から、絵本のスキャンやデータ補正、動画の編集、などなど、すべての作業がカンボジア事務所職員に手によって行われており、せっかくならもっと多くの人に見て頂きたい!と思っています。
カンボジアの絵本ってどんな感じ?クメール語ってどんな言葉?と気になった方は、ぜひ下記から動画や電子図書館にアクセス頂けると嬉しいです。

電子図書館:Shanti Volunteer – Shanti Volunteer Association Cambodia
読み聞かせ動画:SVA Cambodia Official – YouTube

少し気が早いですが、皆さまよいお年をお迎えください。

カンボジア事務所 山内