【人道援助コングレス東京2022 - 今、あらためて人道を考える】へ参加しました
みなさま、こんにちは。地球市民事業課の喜納です。
5月19、20日(木、金)に、<人道援助コングレス東京 2022-今、あらためて人道を考える>がオンラインで開催されました。今回、私は2日目の最後のセッション「長きにわたるアフガニスタンの人道危機、出口を求めて」に参加いたしました。本セッションには、シャンティの事務局長である山本英里さんが、パネリストとして、登壇いたしました。
<人道援助コングレス東京について>
本コングレスは、2020年から国境なき医師団が主催、去年から、赤十字国際委員会と共催、「日本において人道援助をめぐる諸問題を共に考える場をつくりたい」という目的で開催されております。セッション中は、日本語と英語の同時通訳があり、日本国内だけではなく、日本から世界へ、人道援助の課題を考える場を発信していることが伺えました。
以下が、人道援助コングレス東京の観覧サイトへのリンクになります。
<シャンティとアフガニスタン>
2001年の9・11同時多発テロ後、シャンティは空爆に苦しむアフガニスタン難民への緊急支援を開始しました。その後、継続的な支援を行うために、2003年にアフガン事務所を設立し、シャンティの強みとする図書館活動を含む、教育支援を行ってまいりました。そして、去年の8月のタリバンによる政権の制圧後も、現地のスタッフと連携しながら支援を継続しています。
アフガニスタンとこのような繋がりを持つシャンティが、今回人道援助コングレス東京に参加し、現地の状況や人道支援の課題を発信することは、非常に意義のあることだと感じました。
<人道支援の直面する問題に向き合う>
本セッション「長きにわたるアフガニスタンの人道危機、出口を求めて」では、それぞれのセクターでの支援活動内容、そして彼らが直面する課題が共有されました。その後、登壇者のみなさんが、視聴者からのご質問に答えるQ&Aセッションが行われました。
以下、本セッションを通して、私が心に残ったこと、感じたことを共有いたします。
厳しい状況下でも、諦めず、アフガニスタンの国民に寄り添おうとする姿勢
度重なる自然災害や40年以上続く紛争、暫定政権の樹立等の影響で、生活に苦しむ人々に、支援のニーズが十分に行き渡っていないことが、登壇者の説明で改めて分かりました。国境なき医師団のガエタン・ドロサールさんは、特にタリバンが、政権を抑圧した後、多くの医療や教育、その他の専門家が国外へ逃れ、ニーズに対して支援が手薄くなっていることを強調しました。しかし、登壇者のプレゼンからは、そんな厳しい状況下でも、アフガニスタンの国民に寄り添った支援を何とか継続しようとする「強い意志」が伺えました。
また、ウクライナでの武力行使が、アフガニスタンにも悪影響を及ぼしていることが示唆されました。確かに、連日ウクライナの報道が飛び交う中、世界中で、アフガニスタン(また、支援を必要とする他の国々)への関心が薄れている現状は否めません。このような状況下で、日本に留まらず、世界へ向けて情報を発信する本コングレスは、非常に有意義であり、たくさんの方が参加することで「忘れられている人々」へ、さらに継続的な支援を届けることに繋がるのではないか、と感じました。
<知ってもらうということ>
もし、情報発信が、微力とも、アフガニスタンや他の国々への必要な支援に繋がるのであれば、私が今、本コングレスに参加した所感を書いていることも、人道支援が抱える問題に向き合っているということではないかと、改めて本活動報告を書きながら感じました。
5/31(火)に「アフガニスタン支援の”今”~現地女子教育と国内退避の現状~」と題するオンラインイベントを実施します。皆さまのご参加をお待ちしております!
今後とも、お力添えのほど、よろしくお願いいたします。
地球市民事業課 喜納