2025.05.20
海外での活動

ラオス 対象6カ村にて村落教育開発ワークショップを実施しました!

ラオス
活動風景

サバイディ(こんにちは)!

ラオスでは、雨季を目前に暑い日が続いていますが、日本のみなさんはいかがお過ごしでしょうか。

 

さて、ラオス事務所は、5月14日から19日の一週間に渡り「村落教育開発委員会」を対象にラオス北部のルアンパバーン県ムンゴイ郡の6カ村でワークショップを実施しました。

今回対象となるのはコンカーン学校区で、学校に向かう道中には、後にメコン川と合流するウー川の側を走行します。

コンカーン学校区の対象校に向かう道中の景色

 

ラオスの村落教育開発委員会とは

ラオスでは、各村に村落教育開発委員会という組織が存在します。構成員は村長をはじめとしたその村に住む役職住民9名で構成されます。その中にはPTAや青年組合、女性組合の代表が含まれる他、もちろん教員も構成員として重要な役割を果たします。

ノンカム小学校の村落教育開発委員会

では、具体的にどんな働きが期待されているのでしょう。

本委員会の主な仕事は、次年度の教育開発計画や予算の作成、計画に沿って活動を実施することが挙げられます。

多くの村で見られる活動の具体例としては、校舎の修繕や安全のためのフェンスの設置、新学期前の校庭の草刈り等が挙げられます。これから分かるように、村落教育開発委員会には、児童の学ぶ環境と教員の教える環境を整える責任があると言えます。

また、9名の構成員のみでその活動を行うのではなく、時には委員会外からも住民を巻き込んで教育開発活動を行います。

読書室に設置する本棚を住民が作っている時の様子

 

室内に雨が入ってくることを防ぐための対策を講じている様子

 

村落教育開発委員会ワークショップの実施!

今回のワークショップでは、教育開発計画の質及び計画された活動の実現可能性の向上を目標として掲げました。その目標に到達するため、教育スポーツ省が発行している『村落教育開発委員会ハンドブック』に則りワークショップ内容を作成しました。

ワークショップの様子(ホイチーム小学校)

 

ワークショップの様子(コンカーン小学校)

 

ワークショップの様子(ホイケーン小学校)

 

またそれに加えて、以前設置した読書室・読書コーナーの管理、運営のサポートに村落教育開発委員会がどのように関与し、より良い活動を実施できるか等についても話し合い計画を立てました。

読書室・読書コーナー設置については下記のリンクから読むことができます。

リンク:ラオス 読書室・読書コーナー開設ワークショップを実施しました!

村落教育開発委員会のメンバーを中心に児童と貸し出しカードを作っている様子(フアドイ小学校)

 

村落教育開発委員会のメンバーが絵本の登録作業をしている様子(チョムチェン小学校)

 

さらに、ラオス語が理解できない少数民族児童の学びをどのように支援できるかということについても、教員を中心に話し合いました。協議の結果、多様な実践計画が挙がってきました。例えば、教員を交えた定期的な会合を持ち、児童の成績について話し合うこと等です。

ホイチーム小学校のラオス語授業の様子(4・5年生の複式学級にモン族とカム族の子どもが一緒に学んでいる)

 

各校約1日半をかけて、6校すべての対象校が来年度の村落教育開発計画を作成することができました。

また、完成後には村の住民を招待して、計画の発表会を行いました。住民の方々は、来年度の計画を理解したのと同時に、参加可能な活動に関しては積極的に参加したいという意思を示してくれました。

村落教育開発計画発表の様子(テンケン小学校)

 

村落教育開発計画発表の様子(パクチーム小学校)

 

現在ラオスの公立小学校は夏休み期間中で9月より新学期が始まります。

本ワークショップを通して学んだことを通じて、次年度は、村落教育開発委員会と住民によってさらに改善された教育環境で、子どもたちが学びを継続できることを期待しています。

児童が授業中に協力して教え合っている様子

 

ラオス事務所 シーライ

本活動は、JICA草の根技術協力事業の助成によって実施しています。