ラオス 22カ村を対象にした村落教育開発委員会のワークショップが完了しました!
ສະບາຍດີ(サバイディ:こんにちは)!ラオス事務所のシーライです。
昨年開始したJICA草の根技術協力事業の対象22カ村において、村落教育開発委員会のワークショップが完了しました。
JICA草の根技術協力事業の詳細については、下記のリンクからご覧ください。
・ラオス JICA草の根技術協力「初等教育における少数民族児童の指導・学習環境改善事業」を開始しました!
本ワークショップの詳細や途中経過情報等については、以下のリンクからご覧いただけます。
・ラオス 対象6カ村にて村落教育開発ワークショップを実施しました!
私たちは、2025年5月から7月の約3か月間にわたったこのワークショップを実施してきました。全22カ村において、参加した村落教育開発委員会の数は177名でした。また、本委員会が作成した翌年度の村落教育計画の発表会においては、計518名の村民が参加しました。

ホイパー村の村落教育開発委員会

パクボン村の村落教育開発委員会

村落教育開発委員会の教育計画の発表会に参加する村人たち(テンケーン村)

村落教育開発委員会の教育計画の発表会に参加する村人たち(ホイキーン村)

村落教育開発委員会の教育計画の発表会に参加する村人たち(ホイカーン村)
このワークショップを実施する目的の一つは、委員会を構成するそれぞれの担当者が自分の役割と村落教育開発委員会に求められる責任を理解することでした。ワークショップに参加した132名の委員会が自分の役割を理解したと回答してくれました。

郡教育スポーツ局の職員が村落教育開発委員会の役割について説明している様子(ホイロンスーン村)

ワークショップにて自分の役割などについて学んでいる様子(チョムチェン村)

ワークショップにて自分の役割などについて学んでいる様子(ノンカム村)

ワークショップにて自分の役割などについて学んでいる様子(ホイチーム村)
その他にも、翌年度の村落教育開発計画を作成することと、計画を作成する能力を身に着けることも目標として掲げました。ワークショップを通して、教育計画を作成するノウハウを身に着けることができたと回答した参加者は77名にも上りました。

来年度の村落教育開発計画を作成している様子(フアドイ村)

来年度の村落教育開発計画を作成している様子(ホイハー村)

計画作成のために委員会で協議している様子(ナピエン村)

ホイトー村の村落教育開発計画
いくつかの計画の中には、シャンティが導入した読書推進をより効果的に継続実施していくことを念頭に置いた活動や、児童のラオス語の習得を促進する放課後の補習口座等の活動が組み込まれました。
このように、自分たちの村の子どもたちのことを考え活発な議論を展開する各村の委員会の方々の様子に感心しました。
今後、計画された活動が村落教育開発委員会と村民の方々の手でしっかり実施され、子どもたちの学びが促進されていくことを期待しています。

ラオス語の授業で学びに励む少数民族の子どもたち
ラオス事務所 シーライ
追記:
村落教育開発委員会のワークショップを通して、ラオスでは、教員に加え村長や村の人々がいろいろな形で子どもの学びに関わり、協力し合って教育を支えていることが分かりました。多くの国や地域で、子どもの教育を学校や行政に概ね一任するのが主流になってきている中、ラオスではこのようにコミュニティーが子どもの教育について考え、手を取り合って時間を割いて教育開発の計画と活動をすることが一種の「義務」「責任」として認識されているのは、なんだか温かい感じがしました。
ラオス事務所 喜納