2025.11.11
緊急人道支援

アフガニスタン東部地震/被災者の声をお届けします2

アフガニスタン
震災

死者2,000名以上に上るなど、甚大な被害を出したアフガニスタン東部地震。シャンティは11月までに、計980の被災世帯に対し、豆や小麦、ブランケットなどの食料・生活必需品を届けました。支援物資の配布は3回に分けて行われ、初回の配布の様子は前回のブログでご紹介しています。2回目、3回目の配布も、コミュニティの長老や代表の立会いの下、スムーズに進めることができました。今回のブログでは、現地チームが活動中に出会った被災者の方々をご紹介します。

 

笑顔を失くした少女

 

避難キャンプに暮らす6歳のアスマちゃんは、陽気でおしゃべりでよく笑う女の子でした。しかし地震以来、話すことも笑うこともなくなりました。彼女の母親は崩れた屋根の下敷きになって重体となり、父親は亡くなりました。アスマちゃんとその妹の面倒を見る叔父は、食料不足や越冬の準備不足など、避難キャンプでの生活に不安をにじませています。

数日後、配布物資を届けるため、チームは再びアスマちゃんが暮らすキャンプを訪れました。スタッフが支援物資が入ったバッグを広げて見せると、それまで黙って座り込んでいたアスマちゃんは興味深そうに中を覗き込みました。そして顔を上げ、小さいけれどはっきりとした笑顔を浮かべたのです。彼女が笑ったのは、本当に久しぶりのことでした。

 

一つ一つの支援は小さくても、被災し、傷ついた人々にとってそれが大きな励ましと希望になります。アスマちゃんの笑顔は、そのことを思い出させてくれました。

一方で、子どもたちは地震で深い心の傷を負っており、精神的支援を緊急に必要としています。

希望を失った少年

地震後、12歳のモハマッド・ナビさんとその家族の生活はすっかり変わってしまいました。父親は入院中で、兄たちは壊れた家に残って家畜の世話をしています。今、モハマッドさんと母親、そして幼いきょうだいたちは、避難キャンプで生活しています。

モハマッドさんは以前はCommunity-based education (CBE)クラスに通っていましたが、地震後、クラスに行くのをやめてしまいました。その理由を尋ねると、彼はこう答えました。

「もう学校に行きたいと思いません。全部なくなってしまったし、学校が何か役に立つとは思えません」

支援が励ましに

「孫たちと眠っていたら、大きな岩が屋根を突き破って、ちょうど私の足元に落ちてきたのです。」

避難キャンプで生活するオマールさんは、4人の子どもの母親であり、9人の孫がいます。幸運にも彼女とその孫たちにけがはありませんでしたが、地震で家も家財もすべて失って避難キャンプで生活しています。

「食料はこれまでも受け取ったことがありますが、毛布やカーペットをいただいたのは初めてです。感謝します」

 

支援は、被災者の生活を建て直すうえで大きな励ましや希望になり、尊厳を取り戻す助けにもなります。これから寒くなる季節を迎え、冬への備えが欠かせません。シャンティは今後も被災者に寄り添い、必要な支援を届けるために活動してまいります。ご支援の程、よろしくお願いいたします。

【ご支援のお願い】

以下の方法で緊急募金を受け付けております。ご協力をよろしくお願い致します。

■クレジットカード
こちらのお申し込みフォームからご寄付いただけます
https://donate.sva.or.jp/otg_er/ver3.2/index_001.html
*フォーム内のご寄付の使いみちで「海外緊急支援」を選択してください。

■郵便振込
郵便振替:00150-9-61724
加入者名:公益社団法人シャンティ国際ボランティア会
*通信欄に「2025年アフガニスタン地震支援」とご記載ください。