2008.08.25
海外での活動

《ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ》絵本を通じた親子のふれあい

ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ
活動風景

7月から各難民キャンプで、乳幼児の親を対象にした「第2回絵本を通じた親子のふれあい促進研修会」が始まりました。昨年の研修会では、多くの参加者は字が読めなかったという課題に直面し、資料などがあまり役に立たなかったので、今回は手作り絵本を用いた読み聞かせを中心にしました。
メラキャンプでは、今回3日間に渡って各ゾーンごとに行いました。各回とも参加者の大半は母親でしたが、中には父親の参加もあり、言語も民族も異なる親が約30~42名集まってくれました。
まず、シャンティスタッフ自らが作った簡易絵本の読み聞かせの実演から始まり、お話の世界や効用について講義を行い、続いて絵や新聞の写真の切り抜きを用いて、絵本を作製しました。最後に、参加者が手作りの絵本を発表し合いました。

Htoo Htooさん(女性、38歳)は字は読めませんが、時々図書館で行われる絵本の読み聞かせを聞いては、子どもに語って聞かせています。今回の研修については、「参加できてとてもうれしかった。自分だけでなく、子どもにとってもためになるようなことがたくさん聞けた。これから、子どもが図書館に行くようもっと勧めたい」とのこと。
また、LinKyiさん(男性、40歳)は、奥さんが子どもの面倒で忙しいため、代わりに研修に参加しました。「自分は字が読めなけど、妻は字が読めるので代わりに絵本を借りて、読んでもらう」と、研修を終えると早速熱心に借りる絵本を探していました。

キャンプには、字が読めない親も少なくありませんが、いろいろ工夫して、多くの親たちに、図書館や絵本の良さを伝えていきたいですね。まずは、今回の研修で作成された絵本が子ども達に読まれることを願っています。

ミャンマー(ビルマ)難民事業事務所 加藤美生