「世界難民の日」の様子 現場から メラキャンプ編
こんにちは。ミャンマー(ビルマ)難民事業事務所の小野です。
ちょっと日にちが経ってしまいましたが、6月20日は世界難民の日。
日本でもイベントが開催されたようですが(もちろん東京事務所でもありましたね!)
こちらでもちょっとしたお祭り?といった感じでした。今回は、メラキャンプの報告です。
6月18日、セレモニーは朝の7時!からという情報に半信半疑で行ってみたら、
会場のフットボールグランドは、すでに横断幕を持った子どもたちでいっぱい。
高校生のグループ。テーマ:Homeがロゴのようになってます。
Homeを家の形に表現してます。
ムスリム女性同盟。
こんな風にずらっと並びました。
ナガ、シャンのグループ。
ゾミのグループ。
地区代表、学校代表、宗教グループ代表、民族グループ代表・・・
これぞ美しき多様性なり(どこかで聞いたような・・・)。ふだんは殺風景なキャンプですが
民族衣装にカラフルな横断幕はイベントに華を添えてくれました。
やがて常設ステージではお決まりのスピーチが始まりました。
カレン人のキャンプリーダー、タイ人のキャンプコマンダー、
UNHCRの代表者などが次々と挨拶。
キャンプコマンダーの挨拶。手前にはバラの花でHome。
民族グループの代表たちが集まった理由はもうひとつありました。
そうです!ちょっと退屈なスピーチの後は、民族グループの伝統舞踊の披露だった
のです。様々な民族グループが誇らしい笑顔でステージに上っていきます。
最初はカレン族の聖歌隊。美しいハーモニーに皆ウットリ。
そして、様々な民族グループがつぎつぎと続きました。
アラカン。
シャン。
ビルマ。
カレン。
リス。
モン。
カチン。
おや?と思ったのが、ヒップホップ系のダンス少年たちも現れたこと。
(写真がないのが残念)
黒っぽいオシャレTシャツにジーンズ、スニーカー、そしてニット帽。
いまやどの国の若者も夢中のようです。これも「若者文化」でしょうか。
しかし、不幸なことに練習したラップ音楽が音響さんに届いておらず、
別の曲が流れてしまい、少年たちは踊れずじまい。
チョーカワイソー(!)でした。
さて、もうひとつのハイライトは小学校で行われた民族展示と料理試食会!
カチン、カレン、シャン、ゾミ、ナガ、カヤー、アラカン、モン、ビルマ、ラフ、リスなど。
10民族以上の民族料理は見ているだけでも楽しいもの。
カチン。
ナガ。
ビルマ。
いろいろと迷ったあげく、私が挑戦したのはシャン料理。
シャン。
納豆!豆腐!あげ!おこわ!と日本人の食感をすっかりくすぐられたというのが理由。
タイ語で納豆は「トゥアナウ」なので似てますね。
塩と唐辛子を入れて薄く延ばして乾燥させたものを油で揚げて、更に細かくカット。
散らし寿司の海苔みたいに、おこわの上にぱらぱらとかけてくれました。
小豆大の黒い豆が入っています。
日本で、おこわに納豆をかけて食べる人は少ないかも知れませんね。
でも、しょっぱくてクリスピーな納豆ふりかけと、べとべとしないさらっとした
おこわのコラボレーション。エスニックなのに何だか懐かしい食感でした。
既に刻んである豆腐。
豆腐はちょっと寒天が入っているような弾力のある食感が面白かったです。
実は、これに香菜のきざみや揚げたにんにくなどをパラっとのせて、
醤油と唐辛子を少々かけて出してくれました。
汁なしのクイッテアオ(タイ風そば)か、中華風冷奴か。
小腹が空いた時にスナック感覚で食べたい感じです。
上記の寒天の入った豆腐を揚げており、感触がお菓子みたい。
最後に、メラキャンプの全少数民族代表の方のことばがうれしかったです。
「2月にあった難民子ども文化祭はいいイベントでしたね。おかげ様で、子どもたちが
自分の民族文化に自信を持って、舞踊のステージも積極的になってきましたよ」
彼はカチン族なのですが、実は流暢な日本語でこう教えてくれたのでした。
「民族文化って大事なんだなぁ。Homeだよね、やっぱり!」
と自分で勝手にテーマに沿ってまとめて、納得した次第です。
次回はUNHCRとNGOで実施した「メーソット編」をお届けします。
小野