おしりが大きくなる女の子
こんにちは。
ミャンマー(ビルマ)難民事業事務所の菊池です。
事務所のあるメーソットでは、雨季も終わりにさしかかり、晴れる日が多くなってきました。その分、日中はとても暑いです
今日は、「おしりの大きくなる女の子」が出来上がるまでのおはなしです。
一体、何のこと!?って声が上がりそうですね。
実は今年、私たちの事務所では、カレン語とビルマ語で、おしりが大きくなる女の子、「Ms. レケーコ」のおはなしを出版しました。9月までにこちらの本の印刷を終えて、ちょうど今難民キャンプへ配布しています。
このおはなしは、日本人の童話作家の方が書かれたおはなしを少しアレンジして作られています。
それでは出版の過程(おはなしが出来上がってから)を簡単にご紹介させていただきます。
①絵を描く
おはなしをもとに、メーソット在住のマウンマウンティンさんが絵を書いてくださいました。彼は、こちらではとても有名な画家さんです。
②描かれた絵をチェック
出版担当スタッフのマイケルを中心に描かれた絵の確認をします。必要に応じて、絵の追加、修正が入ります。メラ難民キャンプの中にある出版委員会のメンバーも確認をします。
編集ソフトを使って、パソコン上でおはなしと絵を合わせていきます。マイケルスタッフが編集中です。
④サンプル版の作成・チェック
マイケルスタッフの編集作業が終わったあと、サンプル版を作成し、何度もチェックを繰り返します。ミャンマー(ビルマ)難民事業事務所のスタッフだけでなく、東京事務所の担当スタッフもチェックします。
⑤出版委員会による最終確認
サンプル版の最終チェックは、メラ難民キャンプにある出版委員会のメンバーが行います。最終確認でOKになったら、印刷作業に移ります。
⑥ISBN番号の取得
国際標準図書番号(ISBN番号)を取得します。
⑦印刷作業
各印刷業者と絵本の印刷代の交渉を行います。こちらは、交渉上手なセイラー副所長が担当です。その後、決定した業者にお願いして印刷作業を進めていきます。
⑧完成
印刷完了後、カレン語、ビルマ語で書かれた絵本の完成です。
⑨21の図書館へ配布
現在、各難民キャンプの図書館へ配布する準備を進めています。もうすぐ子どもたちの手元に届きます。
さてさて、このレケーコのおはなし、レケーコのおしりがどんどんおおきくなって、ついに・・・
さて、このおはなしの続きですが、是非、私たちの事務所の副所長兼事業マネージャーのセイラースタッフに直接聞いてみませんか?
10月24日(水)に、「ミャンマー(ビルマ)難民キャンプでの10年–図書館は生きる力を吹き込む」という題で報告会をさせていただきます。今、ご紹介させていただいた出版事業を含めて、難民キャンプの中でこれまでどのような図書館活動が行われてきたかご紹介させていただきます。
セイラースタッフは、2001年からSVA職員として働き、ミャンマー(ビルマ)難民キャンプで10年以上働いてきました。カレン人でもある彼女は、難民キャンプに住むカレン族を含む少数民族の人々の思いもよく知っています。この10年間の図書館活動、近年ミャンマー(ビルマ)情勢が変化する中で影響を受ける難民キャンプ、その中での図書館活動の役割、そして難民の思い、様々なトピックが詰まっています。また、当日は所長の小野も参加します。是非、皆さま、会場までお越し下さい!!!
皆さまのご来場を心よりお待ちしております!
ミャンマー(ビルマ)難民事業事務所 菊池