2014.06.29
海外での活動

もう一つのワールドカップ

ミャンマー(ビルマ)難民キャンプ
活動風景

こんにちは。
ミャンマー(ビルマ)難民事業事務所の菊池です。

地球の裏側、ブラジルではちょうど今サッカーワールドカップの開催中ですが、実は、ミャンマー(ビルマ)難民キャンプでも6月20日の「世界難民の日」を機に、もう一つのワールドカップが開催されました!

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そのもう一つのワールドカップの開催場所は、事務所のあるメーソットから車で南へ約2時間、標高1200メートルの山の中に作られたウンピアム難民キャンプです。福島県福島市出身でかつてジュビロ磐田でもプレイした、バンコク在住の本田慎之介氏を招待し、19日、20日の2日間に分けて、子どもたちへのサッカー教室、サッカー絵本の読み聞かせ活動、そしてサッカー親善試合を行いました。図書館でのサッカー絵本(『夢はワールドカップ』ティム・ヴァイナー 作/川平慈英 訳)の読み聞かせ活動の後、子どもたちとハイタッチをする本田氏。

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図書館に来た子どもたちに、「今、ブラジルでサッカーのワールドカップが開催されていること知っている?」と聞くと、みんなが「はーい!」と答えます。日本がワールドカップに出場していることを知っている子どもたちも多くいました。今、世界中の子どもたちと同様に、難民キャンプの子どもたちもサッカーに夢中になっているようです。

今年のサッカー教室では、当初40名だった子どもたちが、あっという間に100人を超え、最終的には170人の子どもたちが雨が降る中どろんこになりながら、ボールを追いかけました。男の子、女の子、あらゆる年代、様々な少数民族の子どもたちが参加、その中には初めてサッカーを経験する子どもたちもいました。「ボールを蹴るって楽しい!」と、にこにこ笑って話す女の子。「お友達1人とボールが1つあったら、サッカーはできるよ」本田さんの声が子どもたちへ届きます。

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一度の経験が子どもたちの未来を大きく変えていくことがあります。はじめてボールに触れる子どもたち、はじめて難民キャンプの外の人とハイタッチをする子どもたち。小さい頃に難民キャンプで図書館員のおはなしを聞いていた子どもたちが、今は図書館青年ボランティアとして子どもたちにおはなしを聞かせています。将来、難民キャンプ出身のサッカー選手がワールドカップで活躍するかもしれませんね。夢を持った子どもたちを、引き続き図書館活動を通して応援していきたいです。

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ミャンマー(ビルマ)難民事業事務所: 菊池