2024.11.30
海外での活動

カンボジア:移動図書館活動とCLC訪問

カンボジア
活動風景

チョムリアップスオ!

皆さま、はじめまして。

この度、カンボジア事務所インターンとして活動させていただくことになりました、佐藤晴香(さとうはるか)と申します。

10月から約1カ月間東京事務所にて研修を受け、11月よりカンボジアにて活動しております。カンボジア国内にはシャンティの事務所が二つあるのですが、私は現在プノンペン事務所におり、今月末からもう一つの事務所があるバッタンバンに向かう形になります。

今回は、先日行った移動図書館活動およびCLC(コミュニティラーニングセンター)訪問の様子についてお伝えしたいと思います。

カンボジアでは、読書推進活動の一環として移動図書館活動を行っています。移動図書館活動は年間を通して行われていますが、今回訪問したのはバンテイミンチェイ州、シェムリアップ州、コンポントム州の3州にあるへき地の村々でした。

活動時に利用している移動図書館車

初めにシャンティの紹介やスタッフの自己紹介を行った後、軽いエクササイズなどのアイスブレーキング、絵本の読み聞かせを行いました。エクササイズは子どもたちと一緒に行い、体を動かすたびにそこかしこから楽しげな笑い声が聞こえます。涼しい木陰の下で行うエクササイズで、雰囲気もとても和らいだようでした。また、現地スタッフによる絵本の読み聞かせでは、感情のこもった語り口に子どもたちも聞き入っている様子でした。

 

木陰の下でエクササイズを行う様子

 

読み聞かせの後は、待ちに待った読書の時間。子どもたちは我先にと移動図書館車に向かい、さまざまな本を思い思いに手に取って、声に出して読んでいました。今回の移動図書館活動の対象は小学生だったのですが、カンボジアでは半分近くの小学校に未だ図書館が併設されていないという状況を聞き、そういった学校に通う子どもたちにとって本と接する機会がとても貴重であること、またシャンティがずっと大切にしている「図書館」を通した活動の重要性を改めて実感しました。

 

本を手に取り選ぶ子どもたちの様子

 

読書の後は、折り紙やぬり絵といったアクティビティの時間です。アクティビティの中で分からないことがあったら、子どもたち同士で教え合っているところも見られました。作品が完成するとみんなとても嬉しそうな様子で、スタッフに見せに来てくれることもありました。

 

完成したぬり絵

 

折り紙で作った猫

また、今回の移動図書館活動に合わせて、シャンティが支援してきた各地のCLCを訪問し、2024年度のCLCの状況に関するヒアリングおよび2025年度の活動計画の共有を目的とした会議を、CLC運営委員会と共に実施しました。会議では、日頃のCLCの様子や、運営委員会が自主的に取り組んでいる活動などについてお聞きすることができました。

 

CLC運営委員会との会議の様子

私自身、カンボジアに来てまだ日も浅い中ではありますが、カンボジアを含め各活動地で行われている移動図書館活動に参加させていただき、またこれまで支援してきたカンボジア国内各地のCLCを直接訪問することで、シャンティが続けてきた活動の一端を目で見て学ぶことができました。さらに、今回は活動地の中でもへき地の村々を訪問したため、カンボジアで問題となっている都市部と農村部の格差が「教育」という部分でも存在していることを、身をもって感じる機会となりました。

今後の活動を通して、シャンティが行っている支援の現場が実際にどのように動いているのか、より深く学んでいけたらと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

カンボジア事務所インターン 佐藤晴香