2009.09.16
海外での活動

移動図書館車の向う先

ラオス

サバイディー、ラオス事務所の鈴木です。

ラオス事務所で行なっている事業の一つに『移動図書館車活動』があります。訪問する先は、図書室が無い小学校、図書がある場所に自ら赴くことが難しい子どもたちが居る施設、そして、生活するだけで精一杯で子どもたちを学校に通わすことが難しい家庭が多い地域が中心になっています。

訪問先の一つに、毎週土曜日の午後、ミンチェン(移動図書館担当)が、数十年乗り続けている移動図書館車をギシギシ音をたてながら向う『ホーム・オブ・ブライト』があります。ホーム・オブ・ブライトへは、視覚障害をもった子どもたちが全国から集まってきています。

 

『もう、毎回毎回食事を引っくり返したり、服を裏表に着たりで、大変だけど、なんか、楽しいのよねー』と笑いながら話すのが代表のマニライさん(写真左)。

今は、58人の子どもたちと、マニライさん、そして優しい5人の寮母さんたちが一緒に暮らしています。

ほっとシャンティ SVAブログ-Home of light 1

 

小学校などでは、ミンチェンが1ページ、1ページめくる度に、子どもたちの歓声が聞こえてきますが、ここでは、ミンチェンの言葉を1つも聞き漏らすまいと、子どもたちは、じーっと静かに微動出せずに、ミンチェンの声に耳を傾け続けます。
 
この日、ミンチェンが読む本は、『おおきなかぶ』です
ほっとシャンティ SVAブログ
静かに...
 
ほっとシャンティ SVAブログ
じーっと...
聞き続けます。
 
そして、大きなかぶが抜けた瞬間!どっと、歓声が沸きあがり、
ほっとシャンティ SVAブログ
 
笑みがこぼれるのでした。
ほっとシャンティ SVAブログ
 
絵本を読み終わると、今度はたくさんの質問がミンチェンを待っています。
『ねぇ、ミンチェン! かぶって、何色してるのー!』
『ねぇ、ミンチェン! かぶって、どのくらい大きいのー!』
『ねぇ、ミンチェン! かぶって、なにぃー!』
絵本を読むだけでなく、たーくさんの事を伝えるミンチェンは、今日も、雨が降りしきるなか、子どもたちが待つところに向って、車をギシギシ音をたてながら走らせています。