2012.04.06
海外での活動

精神鍛錬の研修会

ラオス

事の始まりは、おおかた静かなものです。

今回のラオスで実施した、研修会の始まりも静かでした。

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参加者全員が静かに席について、し~んとした雰囲気に感情が包まれた時、

きっと、この先ずっと、このまま静かに、そして全ての事が滞りなく進み、そして誰も苦しむことなく終わるものだと思い、信じ、そして、それが現実となるように祈りさえしていました。

去る2月の中旬、街中が世界遺産に指定されているルアンパバーンで、自立発展(つまり、支援に寄りかかり続けることなく、自分たちだけで頑張っていこう!)を目指した図書館員のための研修会を行いました。

昨年の6月にはラオス中部・南部を対象とし、今回は北部4県にある公共図書館を対象に行いました。

参加者が『静か』であることは、決して良いことではないのですが、研修会を進めるモデレーター(司会進行役のような役割)を担う、SVAスタッフにとっては、正直、活発さ半分、静かさも半分、何事もほどほどをお願いしたいところではあるのです。

が、しかし、着席しながら聞くレクチャーが終わり、各グループに分かれて作業を始めると、何がどうして、どうなったのか、ほぼ全員の参加者が突然の緊急脱皮!

さきほどまで被っていた『ネコ』を、ほぼ全員が脱ぎ捨て、大虎に!

(酔っている、ということではなく、比喩です。ネコが化けると、何になるかを表現してみました)

こちらでは、可愛らしいお顔をされた図書館員さんが、マイクとペンをふりふり熱弁され、

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そちらでは、大御所の方がマイクをぐわっと握り、熱く、熱く語られ、

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多くの貴重なご意見を賜ると、その意見の数分だけ、参加者が混乱する確立もたかくなり、休憩時間返上で、モデレーターの私たちは軌道修正に奔走しました。

『だから、この問題の原因は、これだから・・・』(左が私、鈴木です)

『いや、違いますよ。先ずは論点をクリアにした方が』 (右が調整員のカムコンです)

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休憩が終わり、参加者の熱も冷めていると思いきや、『ちょっと、言わせて』と、次なるベテランが登場。

ごもっともなご指摘が『ちょっと』ではなく、次から次へと続いたのでした。

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今回の研修会も、昨年の研修会同様、始まりの静けさはウソの様な活発さ満載でした。

普段は、図書館で静かに本の整理や図書館の管理運営に打ち込んでいる図書館員の方がですが、図書館の自立発展を目指す思いは熱く熱く煮えたぎっていることを実感しました。

SVAにとっては、事業に関する多くの事を学習しながら、精神力も鍛えられた4日間でした。

*本活動は、独立行政法人国際協力機構の草の根技術協力事業資金で実施しています。

SVAラオス事務所 鈴木淳子