新事業地での校舎建設事業
サバイディー!
ラオス事務所学校教育支援事業課の仁井です。
7月9日(月)、10日(火)に、SVAからは伊藤所長と、教育省、県教育局、郡政府、郡教育事務所など関係者出席のもと、新事業地での事業開始の第一歩となる「住民との合意書」が、2村において交わされました。
村長と合意書に署名を交わすラオス事務所所長・伊藤
最後は、関係者と記念撮影
会議中、教育省職員は政策にも言及し、教育の質を改善し、将来長期にわたって発展させていくためには、住民の理解と支援が必要不可欠だと述べました(一番右)。
さて、それでは新事業地がどのようなところか、ご紹介させていただきます。
まず、教育省や統計局から入手した教育データ(就学率など)や他ドナーの支援状況、少数民族が住んでいる割合など、ラオス国内143郡のデータを分析し新事業地を選定しました。
新事業地・ルアンパバーン県ヴィエンカム郡は、世界遺産の町ルアンパバーンから車で山道を3時間半行ったところにあり、周りは見渡す限り幾重にも山が連なっています。住民の85%はカム族などの山岳少数民族で、ラオスに143郡あるうち13番目に貧しい郡とされています。
しかしながら、自然からの恵みが豊かで、多様な動物が生息しているようで、
トラがいることを示唆する看板が、主要な場所に掲げられています。
犬猿の仲といいますが、サルとイヌを一緒に飼っているお宅もありました。サルを飼っているなんて、自然が本当にすぐそばにあるのだな、と感じました。
これまでの事業地だった南部サラワン県からは、1,000キロ以上も離れており、地理的・文化的な背景が異なります。現地行政や住民との事業の進め方も、今まで通りのやり方だけではうまくいかず、戸惑うこともありますが、「より良い教育を子どもたちに」という私たちの想いに変わりはありません。
新事業地では、校舎の問題のみならず、就学適齢期の女子の就学率の低さ、児童の留年率の高さなど課題は山積みですが、
水汲みから帰ってきた女の子たち(現在、学校はお休みです)
合意書の様子を見にきた男の子たち(現在、学校はお休みです)
子どもたちが、学校でもこんな笑顔でいられるよう、新事業地ヴィエンカム郡の学校教育環境を改善するため、これからもたゆまず努力して参ります。
ラオス事務所 学校教育支援事業課 仁井勇佑