2014.12.05
海外での活動

奮闘する郡教育事務所の面々

ラオス

サバイディー。

ラオス事務所の加瀬です。

今回は、ラオス事務所とともにプロジェクトを実施している、ヴィエンカム郡教育事務所の愉快な仲間たち(笑)をご紹介したいと思います。

プロジェクトを実施する上で、大切にしていることは、「独りよがりにならないこと」、「誰のための誰によるプロジェクトなのかを常に考えて行動すること」、そしてなにより、「私たちはあくまでもサポートする側であって、主役は対象地のみなさんであること」です。シャンティの考えでいえば、「触媒」としての役割、「黒子」としての役割を担えているかどうか、という点です。

私たちもプロジェクトを成功させるために頑張りますが、それ以上に、頑張ってくれているのが、プロジェクトに参画している対象地域の教育行政官のみなさんです。そんな彼らを日本の皆様にもぜひ知っていただきたく思い、ご紹介させていただきます。

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タラコーン郡教育事務所長

「自分が住むこの地域の教育をもっともっと良くしたい」といつも熱く語ってくれる熱血漢です。郡教育事務所のトップとして、皆をまとめています。私といっしょに、「スタッフ育成に必要なことは何か」、「責任者として大切なことは何か」という議論もかわしてくれます。彼の言葉で印象的だったのは、「若手スタッフ自身が、郡を良くするために積極的に働きたくなるように、たくさんのチャンスと権限を与えて、彼らの積極性を促したい」という言葉でした。スタッフへの接し方や考え方など、私自身、彼との話し合いを通じて、たくさんの学びがあります。

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こちらは、ソムチンさん。中堅スタッフです。教員を監督する視学担当の職員です。真剣なまなざしの写真ですが、冗談が大好きで事務所のムードメーカーです。根が優しい性格なので、私が、ずばずばと「もうちょっと、こうしてほしい、ああしてほしい」と伝えると、「わかった、わかった。頑張るよぉ」とお茶目に返答してくれます。教員研修になると一転、教員にわかりやすく的確に、そしてちょっと怖そうに説明してくれます。

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郡教育事務所にはもちろん女性の職員もいます。ボウヴァンさんは、研修準備を細かいところまで、しっかりとこなしてくれます。時に議論が白熱するとやさしく、皆をたしなめてくれます。また、教員からの質問なども、丁寧に穏やかに回答してくれ、場の空気を和やかにしてくれます。

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郡事務所で働きだして、1年目の若手スタッフのシラヴォンさんです。プロジェクトに参画するのはほぼ初めてです。それでも、たくさんの学びを得ようと、積極的に意見交換をしてくれます。また、我々の無茶な(?!)お願いにも、すぐに対応してくれます。以前、教育事務所でのパーティーに呼ばれたとき、夜7時を回っているのに、残業している彼の姿がありました。「大丈夫?」と声をかけたところ、「来週に迫ったシャンティとの研修会に必要な資料を作っている。自分が作った研修資料の内容に納得がいかないから、もう少し手直しはしたいんだ」と言っていました。彼のような職員を見ていると、「ああ、ラオスの地方教育行政の未来に光がさしているなぁ」としみじみと感じてしまいます。

まだまだ、たくさんの方々が私たちと「いっしょに」、対象地の教育状況の改善に奮闘しています。郡の教育事務所は、地方教育行政の要です。彼らは常に、現場の教員が抱える課題と最前線で向き合い、日々その解決に苦慮しています。私たちは、プロジェクトを通して、そんな彼らの助けにもなりたいと思っています。

ラオス事務所

加瀬貴