学校で使われている手作り教材
サバイディー(こんにちは)!
例年以上に日本人観光客が多かったゴールデンウィークが終わり、ルアンパバーンの街は雨季の落ち着いた日々を取り戻しています。
本格的な雨季に入る前、学校のモニタリングに行ってきました。
同時に複数学年を教えている教員の授業を1時限まるごと見学して思ったことは、教員の注いでいる労力が、いかに多く大変なことか!ということです。
「前回はこの問題を解いたけど、覚えているかな?今日は教科書○○ページを学びます。」
さらっと前回の授業内容のおさらいと今日の授業の導入を行い、ある学年には課題を与え、ある学年には直接授業を行なっていきます。
1年生、2年生、3年生と、各学年を順に廻って直接指導と間接指導を行なう教員。
そこで、分かりやすく魅力的な授業にするために使っていたのが、手作り教材です。
この日は算数で、シャンティと一緒に作った100玉そろばんを1年生の引き算の直接指導に使用していました。
教員たちからよく聞くのは・・・
「学校予算が少なくて教材を買えない。自分で作るしかない。」
「教材を作るための材料を買うお金がないから、お金をかけずに手に入る自然のものを使うんだ。」
ある学校では、100玉そろばんをシャンティの研修会で学んだ後、身近にある材料を使って、もうひとつ作っていました。
以下に、私がこれまでに見た教員の方々の手作り教材を、少しご紹介します。
(ぜひ、日本の学校で使ってきた教材を思い起こしながらご覧下さい。)
ラオス語の子音カード
ラオス語の母音組み合わせボード
木の板で作った三角ブロック(正三角形、二等辺三角形)
天秤
月ごとの出来事・農作業の図説
そろばん
数を数える道具(竹箸、瓶のふた、石)
農作物(お米、木の実、トウモロコシ、豆)
英字の読み方表(小学3年生以上は英語の授業があります)
はさみがない学校は定規を使って紙を切り、三角定規のない学校は木の板で自作して、写真や図鑑がない学校は絵を描いて単語の意味を視覚化して・・・、挙げたらきりがありません。
もちろん、すべての教員方が手作り教材を揃えているわけではありません。
工作が得意な人、苦手な人、作り方をあまり知らない人、作る時間がない人(特に校長先生)。。。
それでも、多くの教員方が忙しい中、良い授業をするために地道な努力をたくさんしています。
なぜなら、「児童が授業に集中するようになってきた」「児童の成績が良くなってきた気がする」などの声が最近聞こえてきたように、教員が児童の様々な変化を感じて、手ごたえを感じるようになってきたからではないでしょうか。
そんな頑張る教員方を、ラオス事務所は引き続き応援してしていきます。
日本の皆様からのエールも、お待ちしております!
3学年を同時に教えているトンクーン先生。手には授業案。
様々な方法で皆様からのご支援を受け付けております。
(詳しくはコチラからご覧頂けます。)
ラオス事務所 山室仁子
おまけ:
いくつかの学校では、遊具も村の人たちと協力して手作りしています。
(この滑り台とブランコは、釘が出ていて少し危険でした。)