図書館に通ってくる子どもたち!
ミンガラバー。ミャンマー事務所の中原です。
先週、待ちに待った雨がようやく降り始め、気温も下がり過ごしやすくなりました。ですが次の懸念は雨季です。スコールのような激しい雨が多く、道路はすぐに冠水、雨漏りなど乾季の時とはまた異なる大変さに直面するため、今から覚悟しておかなければなりません(汗)
毎月、図書館スタッフによる各図書館のモニタリングが行われていますが、先日、タヤワディ県の3ヶ所の図書館に同行して、図書館員や児童スペースを利用している子どもたちの様子を見てきました。同県の公共図書館に児童スペースがオープンしたのは2015年10月。約半年が過ぎたわけですが、これまで図書館に一度も来たことがなかった子どもたちが通うようになった、読み聞かせを楽しみに図書館員を待つようになった、などを耳にして時間経過の中で活動が一歩ずつ前に進んでいることを実感することができた時でした。
子どもたちと直接に話す機会がなかなかないので、声をかけて色々と質問を投げかけてみました。「好きな絵本はどれ?」「文化活動では何が好き?」「図書館員さんはやさしい?」「将来の夢は?」。
各図書館に配布している絵本、児童図書は絵本を届ける運動を通じた日本から、そしてタイとミャンマー国内での購入からのものですが、児童スペース開設当初、ミャンマーの子どもたちはハードカバーの絵本を手に取ることをとても躊躇していました。理由は「今までに見たことがない絵本」だからでした。生まれて初めて一度にたくさんの絵本を目にし、驚きと喜びで近寄れなかったのだと思います、と図書館員から聞かされたことを思い出し、「好きな絵本は?本棚から3冊持って来て。」とまず尋ねてみました。
ミャンマー国内で購入した絵本も含まれていましたが、日本、タイからのハードカバーの絵本もしっかりと選ばれていました!嬉しかったです!!昨年の児童サービスに関する研修会で、図書館員にとっての最も大切な仕事は「子どもと本をむすびつけ、子どもに読書の楽しさを伝えること」と教えられた内容を実践の中で理解を深め、努力してきてもらっている成果だと思いました。実際、図書館員からも「情報局内の事務仕事が多く、十分に読み聞かせの活動が出来てきていませんが、子どもたちは読み聞かせが大好きなので、出来る限り時間を作って読んであげるようにしたいと思っています。」との今の思いを聞かせてもらいました。こちらも嬉しかったです!!もちろん色々な課題も見られ、今後の改善に向けて図書館と力を合わせていかなければなりませんが、この時ばかりは「喜びに浸ろう!」と思ったところです。
更に続きますが、一番嬉しかったことを最後に。
将来の夢は先生になること、と答えた10歳の女の子がいました。どうして?と聞くと「学校で読み聞かせをしてあげたいから。」とのこと。「図書館員さんがやさしくて、お話しを聞かせてくれるから、私もやりたい!」図書館員と子どもたちのコミュニケーションや関係が上手くいっているのだとも思いました。
こうした声を励みに、ミャンマーでの児童サービスの発展にもっともっと貢献していきたいと強く思いました。
ミャンマー事務所
中原