今年一年ありがとうございました
ミンガラバー。ミャンマー事務所の中原です。
先週辺りから急に気温が下がり、朝晩、長袖の衣が欠かせなくなってきました。ですがこの過ごしやすい気候も束の間です。
ミャンマー事務所開設から約4年が経過しました。この間、国民民主連盟(NLD)主導による新政権が発足、日本を初めとする外国資本投資の拡大、教育改革など、次々と新たな取組みが行われてきています。一方で貧困、児童労働や少数民族問題などまだまだ課題は山積みです。
話しは突然ですが、自分なりにこの4年間を少し振り返ってみました。
事務所立上げで苦労したことは多々ありますが、何より職員の雇用は大変でした。(今も続いていますが、汗)民政移管の流れの中、ミャンマーで活動を行う援助機関が急増し人材の確保が困難な状況が生まれました。ミャンマー国は寄付文化が高く、日常生活において苦しんでいる人々のために積極的に募金する文化が根強くあります。しかし職業にした場合、NGOをよく知らない人が意外にも多く、国連機関と同じレベルで理解されがちです。そのため、NGO職員としての人材を求めようとすると、なかなか難しい状況がありました。同時に直面したことは人材の育成です。これはミャンマーの長年の教育システムによる影響を大きく受けていると思います。考える力や想像する力などミャンマーでのこれまでの教育では重要視されてこなかったためです。
鎖国状態が長く続いたミャンマーではどの分野においても支援のニーズがあるといっても過言ではありません。ですが、今この国に何よりも求められているのは人材の育成だと思います。和平に向けた協議が始まったものの、長く培われた歴史を真っ白にして再スタートすることは容易ではなく、新たな人材を向かえ、国作りを行っていくことが重要になります。そのためには教育支援だと、日々感じてきています。
2015年から三輪バイクによる移動図書館活動を開始しましたが、学校図書館がほとんど存在しないミャンマーでは子どもたちのみならず、先生たちも巡回を楽しみにしてくれています。何年先になるかわかりませんが、ミャンマー全国の小学校に図書室が作られ、更には移動図書館三輪バイクも全国を走り回り子どもたちに絵本の力を届けることができたらと願うばかりす。
来年2018年から新たな3ヵ年事業が開始します。ミャンマーに蒔いた種が少しずつ芽を出し、そして更に成長していくようにスタッフ一同、頑張っていきたいと思います。この一年間本当にありがとうございました。来年もミャンマー事業の応援をどうぞ宜しくお願いいたします。
ミャンマー事務所 中原