百聞は一見に如かず
ミンガラバー!(ミャンマー語の挨拶)
3月に入ってからミャンマーは暑い日が続いています。
ピーの町を移動していると、楕円形の大きなスイカを沢山積んだトラックをよく見かけます。
週末に、ピーで唯一の世界遺産へ訪れたところ、
「ここって世界遺産でしたよね!?」
と人の少なさに驚愕しました。素敵な場所でした。
申し遅れました。
2月12日から、3月11日まで、ミャンマ―のピー事務所で、約1か月間のNGO研修生として、活動に同行したり、翻訳、事務作業をしていました。
東洋大学国際学部国際地域学科2年の長瀬佳穂です。
教育関連の企業、海外で働いてみるということに興味があり、実際に体験してみようと、参加させていただきました。
今回のブログでは
- 2月下旬に行われた、図書館事業の研修
- 私から見たミャンマ―
- 研修を通して感じたこと
の3点を書こうと思います。
- 図書館事業研修
2月24~26日の3日間、バゴー地区東部のタウングー県で2019年から移動図書館活動の開始に際して公共図書館職員を対象とした研修が行われました。
研修では、読み聞かせをすることの意義や、絵本や紙芝居を用いた実践練習をやりました。
(既に移動図書館活動を経験している西バゴー職員から、紙芝居の見せ方のアドバイスをもらっています)
教育は、子供のためにあるもので、必要なものだけそろえれば完成するだと思っていました。
しかしこの3日間、スタッフの発表を熱心に聞く参加者を見て、教育は先生、地域との連携、居場所、など周りで協力してつくっていくもの。それらの環境をつくっていくのは時間や体力をとても要しますが、一歩ずつ、一歩ずつ、積み重ねていくことが重要であると強く感じました。初日から新しい知識を得るごとに、参加者の表情が良くなっていくのを肌で感じることができました。
(絵本の仕分け作業が終わって一安心)
- ミャンマー流!
この1か月間でたくさんの活動に同行させていただきました。
活動では常に車で移動するのですが、移動中にもいろんな光景を見ました。
ミャンマーでは思った以上に移動が多いのです!
アスファルト舗装の道から外れると、よりローカルな暮らしを見ることができます。
電気が十分に通ってない家に住む人たちが、日中からベンチに座って笑いあっていたり、子供が遊んでいるのを微笑みながら見ているのを見ると、このまま開発を進めていくことが彼らにとって幸せになるのかなあと考えたりしました。
現地で働くということは、そのような風景を見ることができたり、ミャンマー人の笑顔や熱い思いに直接触れることができます。
一方で、異文化間で共働することの大変さを感じます。
例えば言語です。
事業を進めるときにはミャンマ―人スタッフのサポートが必要不可欠です。
彼らが通訳となり、現地の人と日本人スタッフを繋いでくれます。
なにかを質問をするときにはミャンマー語→英語とするので、やるべきことはたくさんあるのに、どうしても時間がかかってしまいます。
時間の流れるスピードもその1つです。
事業で図書館や学校を訪ねると、果物や飲物をだしてくださることがあります。
用が済んだので帰ろうとすると、
「せっかくなので食べていきなさい」
と、こちらの予定など気にしないで、追加のお菓子や果物を持ってきてくれます。
なかなか思っていた通りに事は進まないけど、その穏やかな流れに身を任せるのが
ミャンマ―流なのかなと思いました。
- 最後に
ピーでの生活は、渡航前の不安はどこにいったのだろう、と思うほどあっという間に過ぎていきました。1か月間住んでみると、町の人の優しさに触れたり、レストランもけっこうあり、必要なものはなんでもそろうので、普通に生活できるということに気づきます。
異国で1か月間、自分1人で会社へ行って生活する。そんなことが自分にできるか不安しかありませんでしたが、研修も終わる今、1歩踏み出して本当に良かったと思います。
現地で働くということはチャレンジの連続ですが、現地で働く人を見て、自分も働いてみて、挑戦しないことには意味がないと強く感じました。
踏み出したことで日本にいてはわからない、ミャンマ―の教育の現状、ミャンマ―の文化、NGO職員として現地で働くということ、この研修を通して様々なことを学ばせていただき、
自分の将来だけでなく沢山のことを考えられた研修になりました。
中原所長、伊藤さん、倉持さん、黒田さん、ミャンマー人スタッフの皆さん、
東京事務所の山本さん、栗原さん、学ぶ機会を下さった全ての人に感謝申し上げます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
シャンティ国際ボランティア会 2019年春期NGO研修生
ミャンマー ピー事務所 長瀬佳穂
NGO海外研修プログラムについて
シャンティが行っている「NGO海外研修プログラム」はNGOの海外事務所での業務を経験することができます。国際協力や教育、東南アジアの国々に興味がある方はぜひ本プログラムに参加してみてください。
詳しくは、NGO海外研修プログラム参加者募集のページをご覧ください。