2018.10.20
海外での活動

ミャンマーの田舎町ピーにケンタッキーができました!

ミャンマー

ミンガラーバー(朝昼晩兼用のビルマ語の挨拶)

ミャンマーピー事務所インターンの黒田です。

今回は、ミャンマーのピーに住んでいる人にとっては

「おおお!」

ってなるけど

日本に住んでいる人にとっては

「へえーそんなんだ。」

くらいにしか思われないかもしれないニュースをご紹介します(笑)

タイトルに書いてある通りなんですが、なんとピーにケンタッキーができました。

ヤフーニュースでも取り上げられています(↓)

キャプチャ

2015年にヤンゴンに一号店がオープンしてから3年の時を経て、ついにピーにも上陸したわけです。

ではいきなりですが、ここでひとつクイズです。

日本に初めてケンタッキーがオープンしたのは何年でしょうか?
そしてどこにオープンしたでしょうか?

正解は、「1970年に名古屋に第一号店がオープンした」です。

東京でも大阪でもないというのは意外ですよね。

ちなみに同じくファーストフード業界のマクドナルドは翌年の1971年に銀座に一号店をオープンしています。

さて話を戻して。

ケンタッキーがオープンしたピーですが、

最近はミャンマー経済の成長を反映してか、いろいろな場所で工事が行われています。

なので日常的に工事現場を通り過ぎて事務所へ通っていたんですが、ある日アウンサン像の目の前の工事現場に突然カーネルおじさんの看板が掲げられました。

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カーネルおじさんを拡大した画像(↓)

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それ以来ピー事務所の日本人スタッフはオープンを心待ちにしていたのです。

そして先日ついにオープン日を迎え、退勤後にチキンを買って帰ろうと思った僕は衝撃の光景に出くわしました。

それがこちら↓

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お店に入れなかったミャンマー人が通りまであふれ出ていました(笑)
どうやらオープン初日は特別価格のキャンペーンが行われていたようです。

ということで僕は諦めて帰宅。

後日ほとぼりが冷めた頃に入ってみました。

価格は、1ピース1500チャット(約115円)でした。

店内の様子です(↓)

ピーとは思えないほどきれいで空調も音楽も整っていました。

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と、ここまではただただケンタッキーがピーにできましたという話ですが、実は僕が紹介したかった本当の話はここから始まります。

ということで、もう少しお付き合いください。

みなさんは先進国と開発途上国という言葉はもう何度も聞いたことがあると思います。

では、後発開発途上国はどうでしょうか?

おそらく聞いたことのない方が多いと思いますが、文字通りの意味なので想像するのは難しくありません。

開発途上国よりもさらに開発が遅れている国ということです。

そしてミャンマーは現在も後発開発途上国に分類されています。

専門的な話をすると、
後発開発途上国とは、国連が定める以下の3要件を満たす国を指します。

1、国民総所得 1230ドル以下
2、人材投資指標 66ポイント以下
3、経済脆弱性指標 32ポイント以上

それぞれ細かい定義がありますが、簡単に説明すると

1、生活に必要なお金を稼ぐことができるか
2、乳幼児死亡率が低く、基礎教育を受けられるか
3、第一次産業に頼っていないか

ということです。

2018年現在、国連はこの基準のもと全世界で47か国を後発開発途上国として認定しています。

ただし、そのほとんどがアフリカ諸国です。
(写真で見ると一目で分かります)

キャプチャ1

出典:https://unctad.org/en/Pages/ALDC/Least%20Developed%20Countries/LDC-Map.aspx

アジアに限って言えば、
アフガニスタン、バングラデシュ、ブータン、カンボジア、ラオス、ネパール、イエメン、東ティモール、そしてミャンマーの9か国です。

このように地域に偏りが見られる後発開発途上国ですが、

一番深刻なことは後発開発途上国は半世紀近く経っても後発開発途上国のままだということです。

後発開発途上国は1971年に国連が作った枠組みで、当初は25か国が認定されました。

その後、認定国は徐々に増加し、現在の47か国になりました。

その一方で、認定を取り消された国、
つまり十分に経済成長したと認定された国は半世紀でわずか5か国しかありません。

1994年 ボツワナ
2007年 カーボヴェルデ
2011年 モルディブ
2014年 サモア
2017年 赤道ギニア

つまりおよそ9割の国は認定されて以来、ずっと後発開発途上国のままということです。

しかしそんな中、2021年、ミャンマーは後発開発途上国を卒業する見込みが立ちました。

詳しくはこちらのニュースでご確認ください。

これはつまり、、、、、

ピーのような田舎町にケンタッキーができるくらいの経済発展をすれば後発開発途上国を卒業できるということですね。

いやー
この一文を言いたいがためにずいぶん長い前振りを書いてしまいました(笑)

ということで、本日はお伝えしたかったニュースは、

1、ピーにもケンタッキーができましたよ

2、ミャンマーは後発開発途上国を卒業する見込みです

の2つでした。

また次回のブログでお会いしましょう。

ミャンマーピー事務所インターン 黒田