2015.06.15
海外での活動

【ネパール地震】女性グループへの支援活動

ネパール
活動風景
震災

ナマステ(ネパールの言葉で、こんにちは)、緊急救援室の木村です。

支援活動をしていると「脆弱層(ぜいじゃくそう)」という言葉をよく聞きます。文字通り「もろくて、よわい」という意味ですが、災害時にはより困難な状況におかれ、保護や支援を優先すべき人たちです。具体的にいうと、子どもや女性たちを指すことが多いです。

ヌワコット郡でがれきを片づける女性
ヌワコット郡でがれきを片づける女性

子どもたちが一日も早く地震前のように学校で学べる環境を取り戻すべく、シャンティでは仮設教室やトイレの支援活動を行っていることは何度かこのブログでも報告しているとおりです。

一方、女性グループへの支援活動も始めます。今日はネパールの被災地で女性のおかれている状況について、現場の山本・竹内からの報告をお届けします。

ヌワコット郡のある村

ヌワコット郡のある村。9割近くの世帯が震災被害にあい、土砂崩れ危険地区でもあります。車で行くには一苦労。その村の女性グループが自分達で建てた生活向上の為の女性センターも、今回の震災で使えなくなってしまいました。
もともと生活は厳しく、これからも自分たちで協力して生活や村を再建していく、という意気込みの女性たち。

初動調査の際にインタビューしたウスタさん(写真真ん中の列、一番左の女性、38歳)

初動調査の際にインタビューしたウスタさん(写真真ん中の列、一番左の女性、38歳)は、旦那さんが出稼ぎに出ており、24歳を筆頭に4人の子育て(うち一人は障がい児)や農業、頼りになる息子が地震で骨折してしまったため家の再建を担わなければならず、それが一番の課題とおっしゃっていました。

彼女のように、ヌワコット郡での多くの女性たちの最大の悩みは、安心して過ごせる場所がないこと。親戚や隣近所宅に身を寄せている人も多く、簡易住居は飽和状態。これから雨季に突入すると、更に大変になります。「この困難をみんなで助け合って乗り越える為に、必要なときは避難所として使用できる簡易シェルターの設置を望んでいます。自分たちができることはしていきます。今だけ少し手助けをください」、という女性たちの声に私たちも何かできればと思いました。

※尚、仮設教室建設・トイレ建設の事業はジャパン・プラットフォーム(JPF)からの助成金を受けて実施しています。