2019.09.13
海外での活動

ネパール洪水の現場から

ネパール
水害

こんにちは、海外緊急救援担当の栗本です。

私は今、ネパール南部のサルラヒ郡という、インドとの国境の地域に来ています。ネパールでは、今年7月に降った豪雨により117人が死亡、38人が行方不明となりました。シャンティでは緊急出動を決定し、7月の終わりから8月にかけて現場での被害調査を行ない、被災者の方々に緊急救援物資を配りました。

物資配布の列に並ぶ女性たち

物資配布の列に並ぶ女性たち

今回は、前回の調査に基づき、第二弾となる物資配布を行なうため現場に来ています。被災した村を訪問してみると、洪水で全体が崩れてしまった家、家自体は持ちこたえたものの壁に大きな穴が開いてしまった家、木の棒で支えないと倒れそうなほど歪んでしまった家など、様々な家屋被害が見受けられました。

全壊した自宅の上に立つ男性

全壊した自宅の上に立つ男性

木の棒で家を支えている様子

木の棒で家を支えている様子

被災したタライ地域の主産業は農業です。農家で日雇いの仕事をし、その日の食料を得る人々もたくさんいます。このような人たちは、洪水によって家に保管してあった米などの主食や台所用品が流されたり、衣服が泥水に浸かって使えなくなるという被害を受けています。
シャンティは、このように自然災害に対して脆弱な人々をサポートするために、食料を中心とした物資の配布を行ないます。

前回の調査時、倒れた家の前に立つ家族

前回の調査時、倒れた家の前に立つ家族

前回の緊急物資配布時に家族と来ていたサネマさん(11歳)のお話を紹介します。
「私の家は、12人家族です。洪水が来たとき、皆で何とかして逃げましたが、今は両親が働くことができません。私も今は何もできないので、不安が募ります。食べるものにも、着る服にも困っています。でも将来は勉強して、自分の家を建てて、両親の面倒をみたいです。」

シャンティの配布した物資が、困難な中でも努力して道を見つけようとするサネマさんのような人々の力になればと思います。

※本事業は、ジャパン・プラットフォーム(JPF)からの助成と皆様からのご支援によって実施しています。